「このまま通っていて、本当に就職できるんだろうか」
A型事業所に通いながら、そう感じたことはありませんか。目の前の仕事はある。給料も入る。でも、ここから先どうなるのかが見えない。その不安は、とても自然なものだと思います。
札幌の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクでは、通いはじめた方が少しずつ仕事を覚え、次の場所へ進んでいく姿を見てきました。そこで感じているのは、就職までには順番のようなものがあって、その順番で一段ずつ進んでいくと、だいぶ歩きやすくなるということです。
そこで、就職までに身につけたいことを全51回のシリーズにまとめることにしました。名前は「はたらく階段」です。
誰に向けて書いているか
札幌でA型事業所を探しているけれど、こんなふうに迷っている方。
どんなところで働けるのかな。
どんなことが待っているんだろう。
実際にそこへ行って、就職できるのかな。
この記事は、そんなふうに迷っている方に向けて書いています。
そして、いま実際にネクサスリンクに通っている利用者さんにも、ぜひ読んでもらいたい内容です。
そもそも読まなくても大丈夫です。読むか読まないかも、自由です。通所の条件でも、宿題でもありません。
気になったときに、気になった1本を開いてもらえれば、それで十分です。
「全部できるようになってから」ではありません
目次を見ると51本あるので、先に書いておきます。
- ここに書いてあることが全部できないと就職できない、ということではありません
- これができないと通所できない、ということでもありません
- むしろ、できていないことがあるのが普通です。だから51本あります
これは、A型事業所で働きながら、少しずつ身につけていくことをまとめたものです。通う前に用意しておくものではありません。
順番があるので階段の形にしていますが、登る速さは人それぞれです。1つの段に半年いてもいいですし、途中で下の段に戻る時期があっても構いません。
大事なのは、できるかどうかより「興味を持てるか」です
いまできるかどうかは、あまり関係ありません。
下の目次を眺めてみて、「これ、ちょっと気になるな」というのが1つでもあれば十分です。そこがスタート地点になります。
興味を持てた時点で、いちばん大きいところは超えています。あとは、その1本を読んでみるだけです。
まだ通っていない方へ ── 見学は、気軽にどうぞ
読んでみて「こういう場所なら、やってみたいかも」と少しでも思われたら、見学に来てみてください。
- 何もできない状態で来て大丈夫です。ここに書いてあることは、来てから覚えるものです
- 見学だけ、話を聞くだけでも構いません。その場で決めなくて大丈夫です
- ご家族だけ、相談支援専門員さんだけでのご相談も受けています
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクは、地下鉄東豊線「東区役所前駅」直結の場所にあります。雨の日も雪の日も、外を歩かずに来られます。
お電話でも大丈夫です。011-600-6903(「はたらく階段を読みました」とお伝えいただければ、話が早いです)
全部読まなくて大丈夫です

最初にお伝えしておきたいことがあります。51回すべてを読む必要はありません。
このシリーズは4つのSTEPに分かれています。いま通所が不安定な方が、いきなり「面接で聞かれること」を読んでも、たぶん重たいだけです。逆に、もう一般就労を考えている方が「毎日通うコツ」から読み直す必要もありません。
階段と同じで、いま立っている段のすぐ上を見ればいい。無理に読まなくても、自分の気が向いたときに読むくらいの軽い気持ちで大丈夫です。急いで駆け上がる必要はありません。
分からなかったら、直接聞いてください。
「読んだ」と「できるようになった」は、別のものです
読み方の話を、もう1つだけ。
| どういう状態か | |
|---|---|
| 読んだ | 目を通した。まだ、何も変わっていません |
| 理解した | 「なるほど」と思えた。頭では分かっている |
| できるようになった | 実際に、やれている |
この3つは、まったく別のものです。そして、読んだだけでは、まず変わりません。それが普通です。
できていないと感じる回は、繰り返し読んでください
1回読んで、そのままできるようになることもあります。でも、たいていはこうなります。
- すぐ忘れます
- しばらく経つと、忘れます
- できていたのに、できなくなることもあります
全部、普通のことです。覚えが悪いわけではありません。
だから、「これはまだできていないな」と思う回は、何回でも読み返してください。「できるようになった」に進むまで、同じ回に戻ってきて構いません。
1回読んで終わりにするものではありません。
下の段に戻るのは、後退ではありません
進んだと思ったら、下の段に戻ることもあります。これも普通です。
とくに、体調が落ちたときは STEP 1 に戻ってきてください。通い続けることの話に戻るのは、正しい判断です。逃げでも、失敗でもありません。
順番どおりでなくても構いません
こういうことも、よくあります。
STEP 1 はまだできていないけれど、STEP 2 の一部はできている
気にしないでください。人によって、できる順番は違います。
階段の形にしているのは説明のためであって、この順番でしか登れない、という意味ではありません。できるところから、できる順に進んでもらって大丈夫です。
あなたはいま、何段目?

いちばん近いものを選んでみてください。
| いまの状態 | 読むところ |
|---|---|
| 通所が不安定。休みがちで、続けられるか不安 | STEP 1 |
| だいたい毎日通えている。でも、仕事が続くかは不安 | STEP 2 |
| 仕事に慣れてきた。そろそろ次に進みたい | STEP 3 |
| 一般就労を、そろそろ本気で考えている | STEP 4 |
選べなくても大丈夫です。気になったタイトルから読んでもらって構いません。
STEP 1|まず、通い続ける

こんな段階の方へ:通所が不安定・通いはじめたばかり
就職の話をする前に、まずはここからです。スキルや資格よりも先に、「その場所に、通い続けられる」ことが土台になります。焦って上の段に行くより、まずはこの11本です。最初の3本は、うまく通えない日が続いている方に読んでほしいものを並べました。
- 体調には波があって当たり前 ── 通える日と、通えない日がある
- 朝起きられない・仕事が続かないのは怠けじゃない
- 行きたくない朝が続くあなたへ ── 「休む」と「辞める」の間にある道
- 休む日の連絡は1行でいい ── 何を、誰に、いつ送るか
- 生活リズムが整わなくても通えます ── 前の晩にやるのは、眠ることではありません
- 通えるようになったら、次は1日だけ増やす ── 通所日数を上げていく話
- 挨拶と返事は、2秒で終わる ── まずは会釈ひとつから
- 障害の特性との付き合い方 ── 「できない」のあとに、もう一言足す
- B型からA型は不安? ── 違うのは能力ではなく契約の形
- つらいことが重なったとき ── 辞める前に、まず伝えておく
- 悪い習慣を1つだけ切り替える ── 言葉と、考え方と、ちょっとした行動
STEP 2|仕事への向き合い方を変える

こんな段階の方へ:通えるようになった・仕事が続くか不安
いちばん本数が多い段です。仕事そのものより、仕事との向き合い方でつまずくことが多いからです。前半の4本は、明日から手が動く具体的な話にしました。
- 毎日コツコツ ──「明日ならできる」で終わらせない
- 比べるのは周りではない、過去の自分 ── 人と比べてしまうとき
- メモを取る ── きれいに書かなくていい。相手の目の前で取る
- 報告・連絡・相談 ── 日報に「できなかったこと」を1行書く
- 「わかりません」と言える人が伸びる ── 分からないまま進めない
- 素直にやってみる ── アドバイスは、一度試してから判断する
- 1日の目標と1か月の目標を決める ── 何から手をつけるか分からないをなくす
- 言葉は、魔法にも呪いにもなる ──「ポジティブに考えよう」ではない話
- 「できない」ではなく「どうやったら実現できるか」 ── 足すのは一言だけ
- 旅人と3人のレンガ職人 ── 向き合い方を変えると、疲れが変わる
- 戦略と戦術 ── 仕事の指示がコロコロ変わる、本当の理由
- 仕事の完成度は自分の中の6割でOK。完璧主義はNG
- 評論家ではなく実践家になりましょう ── 言うだけでは、何も残らない
- 「現場をわかってない」という前に ── その現場の詳細、伝えていますか
- 「やま」「かわ」「うみ」を想像してください ── その言葉、正しく伝わっていますか
- 正しさだけでは通らない ── 世の中の理不尽との付き合い方
- 嫌な人との向き合い方 ── しょせん、あなたの人生の小石のひとつ
- 相手を強く批判したくなったら ── ぶつける前に、一呼吸置く方法
- 失敗は貴重な体験 ── 失敗はチャレンジした結果で、誇らしいこと
- お金をもらうことは、悪ではない ── その値引き、本当に必要ですか
STEP 3|力をつける

こんな段階の方へ:仕事に慣れた・次に進みたい
ここからは、意識して「伸ばす」段です。学び方、目標の立て方、仕事の工夫、資格、AIとの付き合い方。そしてもうひとつ大事なのが、自分のことを自分で説明できるようになること。就職の場面で効いてくるところです。
- 本当の勉強は、学校を卒業してから ── 学校の勉強と、社会の勉強の違い
- その習慣、身についてきましたか ── 負の習慣は、今までと逆をやって断ち切る
- 自己投資と「ちょうどいいリスク」の取り方 ── 難破船と3人の乗客
- 期限と目標は、自分で切る ── ギリギリ届くかどうかに置くのがコツ
- 段取りと優先順位のつけ方
- 改善と工夫の大切さ ── 同じ作業でも、昨日より良くできないかを考える
- 資格取得を目指してみよう ── おすすめはITパスポート。合格すれば費用負担も
- AIは道具。指示するのは、あなた
- 自分の取扱説明書を作る ── 得意・苦手・必要な配慮を言葉にする
- 配慮をお願いするのは、甘えではない ── 眼鏡をかけるのと、同じことです
- 自信って、どうやってつけられる? ── つけるものではなく、たまるものです
- すべての行動は、集客につなげる ── 作ったものを、抱え込まないでください
資格に興味が出てきた方は、ネクサスリンクの資格受験費用補助で取れる4つの資格もあわせてご覧ください。
STEP 4|就職へ踏み出す
こんな段階の方へ:一般就労を考え始めた
最後の段です。ここでは視野を少し広げます。会社のお金はどう回っているのか。自分のその作業は、何につながっているのか。そのうえで、履歴書の書き方や面接の答え方といった実際の準備と、就職したあとのことまで書いています。
- A型は終わりではない ── ここから先にも、道は続いている
- あなたの給料と、会社の利益 ── どれくらいの売上を作る必要があるのか
- 管理のための管理が、増えていく ── 非生産部門は自己増殖する
- 「作業」と「仕事」の違い ── 働いている感じがするほうに、手が伸びます
- A型事業所の経験を履歴書に書く方法
- 仕事はひとつではない ── 過去の経験は、後で必ず生きてくる
- 責任を取るって、罰を受けることじゃない ── ミスをしたとき、実際にやること
- 就職もゴールではない ── あくまでも、通過点のひとつ
この段に来たら、A型で身につけたスキルが一般就労にどうつながるかや、2026年7月の障害者雇用率引き上げも参考になります。もちろん、A型で長く働き続けるという選択もあります。急いで次に行く必要はありません。
このシリーズの読み方
- 1日1本で十分です。まとめて読んでも、たぶん残りません
- 気が向いた1本から読んでください。順番どおりでなくて構いません
- 合わない回は飛ばして大丈夫です。全員に当てはまる正解はありません
- 読んだあと、気が向いたらひとつ試してみてください。読むだけの日があっても構いません
各記事の冒頭には、いまどのSTEPの記事かを書いておきます。自分がどのあたりにいるかを見失わないための目印です。
最後に
就職は、才能のある人だけがたどり着く場所ではないと思っています。通い続けて、仕事への向き合い方を覚えて、力をつけて、外へ出る。その一段ずつの積み重ねの先に、道がつながっていきます。
時間がかかってもかまいません。途中で休んでもかまいません。階段は逃げませんし、誰かと競争しているわけでもありません。進み方も、進む速さも、人それぞれです。
ネクサスリンクは、札幌市東区・地下鉄東豊線「東区役所前駅」直結の就労継続支援A型事業所です。この階段を、職員と一緒に上っていける場所でありたいと思っています。
ここまで読んで「こういうところで働いてみたい」と思った方は、見学だけでも構いませんので、お気軽にご連絡ください。はじめての方は見学・体験・面接の違いを先に読んでおくと、少し気が楽になると思います。
記事は順次公開して、このページに追加していきます。まずは、あなたの段から。
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素敵な仲間や先輩が待っていますよ!

































