📍 はたらく階段|STEP 3
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
ここから STEP 3 に入ります。テーマは「力をつける」です。
先に3行だけ書いておきます。
- 勉強には2つあります。学校の勉強と、社会の勉強です。まったく別のものです
- 学校の勉強が苦手だった方も、社会の勉強は別物なので、心配いりません
- 今日やることは、普段見ているものを、1回だけ「作る側の目」で見てみるだけです
勉強には、2つあります

「勉強」と聞くと、学校の教室を思い出すと思います。テストの点数、通知表、受験。苦手だった方、嫌な思い出しかない方も多いはずです。
でも、勉強には2つあります。
| 学校の勉強 | 社会の勉強 | |
|---|---|---|
| 何を学ぶか | 国語、算数、理科、社会… 生きていくための最低限の知識 | 働き方、仕事の進め方、 人との付き合い方、お金の稼ぎ方 |
| 教科書 | あります | ありません |
| 期間 | 義務教育は9年間で終わり | 終わりがありません |
| 正解 | 決まっています | 決まっていません |
| 点数 | つきます | つきません |
まったく別のものです。そして、これから使うのは右側だけです。
学校の勉強が苦手でも、関係ありません
ここは、はっきり書いておきます。
学校の勉強が苦手だったことと、社会の勉強ができるかどうかは、別の話です。
学校の勉強は、座って、覚えて、テストで出すという1つのやり方しかありませんでした。そのやり方が合わなかっただけで、「勉強ができない人」にされてきた方がたくさんいます。
社会の勉強は、やり方が自由です。やって覚える。見て覚える。人に聞いて覚える。どれでも構いません。点数もつきませんし、比べられることもありません。
むしろ、失敗した数だけ学べるので、テストとは逆のルールです。ここから、やり直せます。
社会の勉強には、教科書がありません
社会の勉強の、いちばん大きな特徴はこれです。
教科書がありません。授業もありません。誰かが順番に教えてくれる、ということがないのです。
だから、待っていても始まりません。自分から取りにいくしかありません。
といっても、机に向かう話ではありません。取り方は、たとえばこうです。
- 働きながら、体験して覚える。A型事業所の毎日が、そのまま教材です
- 言われたことを、一度やってみる
- 「これ、このあとどうなるんですか」と聞いてみる
- 失敗して、次の手を1つ覚える
気づかれたと思いますが、STEP 1 と STEP 2 でやってきたことは、全部これでした。あなたはもう、社会の勉強を始めています。
終わりがないのは、悪い知らせではありません
「働いている間ずっと勉強が続く」と聞くと、うんざりするかもしれません。
でも、逆から見てください。
終わりがないということは、締め切りがないということです。
受験のように「この日までに仕上げる」がありません。人より遅れても、留年も浪人もありません。自分のペースで、一生かけて進めていいものです。
そして、学んだことは積み上がる一方です。コツコツ続けたものは、テストが終わったら忘れていい知識と違って、ずっと使えます。
生活の中に、教材はいくらでもあります

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
社会の勉強は、勤務時間の中だけでするものではありません。普段の生活の中に、教材がいくらでも転がっています。
しかも、新しく時間を作る必要はありません。すでにやっていることの、見方を1つ変えるだけです。
| やりたいこと | 普段やっていること | 見方を変えると |
|---|---|---|
| 動画の仕事 | 動画を見る | なぜこの動画は最後まで見てしまうのか。冒頭の数秒、テロップ、切り替えのテンポ |
| ウェブデザイン | ホームページを見る | 見やすいサイトは、何が違うのか。色の数、文字の大きさ、ボタンの場所 |
| 飲食の仕事 | ごはんを食べに行く | ホールとキッチンは、どう動いているのか。注文の取り方、料理の出る順番、声のかけ方 |
| Eコマース | ネットで買い物をする | なぜ自分はこの商品を買いたくなったのか。写真の撮り方、説明文、値段の見せ方 |
どれも、やっていることは今までと同じです。動画を見る。サイトを見る。ごはんを食べる。買い物をする。
変わるのは、見る側から、作る側の目になることだけです。
とくに最後のEコマースは、ネクサスリンクの仕事そのものです。自分が「買いたい」と思った瞬間に、その理由を1つ探してみてください。それが次の日、あなたの出品にそのまま使えます。
無理に勉強時間を作る話ではありません
念のため、はっきり書いておきます。
これは、帰宅後や休日に勉強時間を作れ、という話ではありません。
通所するだけで、体力を使います。帰ったら休む。それは正しい選択です。休む時間を削って何かをする必要は、まったくありません。
ここに書いたのは、どうせ見ている動画、どうせ行く買い物の中に、見方ひとつで教材が現れる、という話です。疲れている日は、ただの動画、ただの買い物のままで構いません。
気が向いた日に、1回だけ。それで十分です。
もっとやりたくなった人は、独学もあります
逆に、見方を変えているうちに「ちゃんと勉強したくなってきた」という方もいると思います。
その気持ちが出てきたら、独学で勉強してもよいです。誰の許可も要りません。
- YouTube に、たいていの分野の入門があります。無料です
- 図書館なら、お金もかかりません
- 何から始めればいいか分からなければ、職員さんに聞いてください。その分野で最初にやるといいことを、一緒に探せます
そして、これは知っておいてほしいのですが、勉強した経験は、あなただけのものです。
お金と違って、誰にも取られません。使っても減りません。事業所を移っても、就職しても、全部そのまま持っていけます。
そして、積み上がっていく一方です。今日の30分は小さくても、消えずに残って、次の30分の土台になります。あなたの中に積んだものだけは、誰にも崩せません。
ただし、これはやりたくなった人の話です。やらないから遅れる、ということはありません。評価にも関係ありません。体調と眠る時間を削ってまでやるものでもありません。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | 普段見ているものを、1回だけ「作る側の目」で見てみる(今日やること) |
| 2 | 気づいたことを、1つメモしておく |
| 3 | それを自分の仕事で1回試してみる |
1段目だけで十分です。「あ、この写真うまいな」と1回思えたら、その日の勉強は終わりです。
3段目まで行くと、生活と仕事がつながります。ここまで来ると、勉強という感覚もなくなってきます。
いきなりできなくて大丈夫です
「作る側の目で見る」は、最初はすぐ忘れます。気づいたら普通に動画を楽しんでいた、で構いません。楽しむのが本来の目的なので、それで正解です。
1か月くらい経ったら、1か月前の自分を思い出してみてください。
| 1か月前 | ただ見ていた、ただ買っていた |
| いま | ときどき「なんでこれ、いいんだろう」と考えている |
比べる相手は、周りではなく1か月前の自分です。ただし、調子が落ちている時期は比べないでください。必ず悪く見えます。
まとめ
- 勉強には学校の勉強と、社会の勉強があります。まったく別のものです
- 学校の勉強が苦手でも、関係ありません。社会の勉強は、やり方が自由です
- 社会の勉強には教科書も終わりもありません。だから、自分のペースで一生かけて進めます
- 生活の中に教材があります。動画、サイト、外食、買い物。見方を変えるだけです
- 勉強時間を作る話ではありません。疲れている日は、休むのが正解です
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクは、働きながら社会の勉強ができる場所です。教科書の代わりに、実際の仕事と、聞ける職員がいます。
最後に
今日、家で何か1つ見るときに、1回だけこう考えてみてください。
「これ、作った人は何を考えたんだろう」
それが、社会の勉強の1回目です。机も、教科書も要りません。
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札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































