📍 はたらく階段|STEP 1
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
先に3行だけ書いておきます。
- B型とA型の違いは、能力の差ではありません。契約の形の差です。
- 問われるのは作業の速さより、「決めた日に来る」ほうです。
- 「自分には無理だろう」は、あなたの性格ではありません。期待して外れた回数が多いと、誰でもそうなります。
今日できることは、ひとつだけです。いま通っているところの職員かサビ管に、こう言ってみる。
A型の記事を読んだんですが、見学だけしてみたいなと思って。
「読んだから」を理由にすると、自分の希望だけを言わずに済みます。これで何も決まりません。ここまで読んで閉じてもらっても構いません。
B型とA型の違いは、能力ではなく「約束」です

「A型は、B型より上の人が行くところ」と思っている方が多いのですが、そういう作りではありません。
| B型 | A型 | |
|---|---|---|
| 雇用契約 | 結ばない | 結ぶ |
| お金の呼び方 | 工賃 | 賃金(最低賃金以上) |
| 勤務時間 | 体調に合わせて調整しやすい | 働く時間を決めて、その時間は働く |
| 休むとき | 連絡は必要 | 雇用契約なので、連絡は必須 |
並べてみると分かりますが、能力の欄がありません。違うのは、約束をするかどうかです。
A型は雇用契約を結ぶので、最低賃金以上の賃金が出ます。そのかわり「この曜日、この時間に働きます」という約束をします。B型は契約を結ばないので、金額は工賃という別の扱いになり、そのぶん時間の自由度が高い。どちらが上ということではなく、形が違うだけです。
ひとつ補足します。これは「B型のほうが楽」という意味ではありません。B型でも納期やノルマがあるところは多く、必死で作業している方をたくさん見てきました。違うのは時間の約束の重さで、作業のきつさは事業所ごとに全然違います。
金額が実際にどう変わるかは、B型→A型で月収が変わる話のほうにまとめてあります。
「自分には無理だろう」は、身につけさせられたものです
先に、ここを書いておきます。
A型のことを調べても、たいてい最後は「でも自分には無理だろう」で終わります。誰にも相談しないまま、何年か過ぎている。よくある話です。
これは、あなたの性格が卑屈だからではありません。期待して、外れて、傷ついた回数が多いと、誰でもこうなります。先に閉じておけば、落ちる高さが低くて済むからです。身につけさせられたもの、と言ったほうが近いと思います。
身についたものなら、変えられます。ただし変え方は、大きく賭けないことです。
「移ります」と決めるのは賭けです。でも「聞いてみる」は賭けではありません。見学に行っても、断って帰れます。情報が1つ増えるだけです。
この記事の残りは、その1回を出しやすくするための材料です。
いちばん心配されるのは、たぶん作業スピードです
「自分のペースだと、ついていけないんじゃないか」
正直なところを書きます。速さが要る場面は、あります。ネクサスリンクは実際のお客様の仕事を受けているので、納期があります。そこはごまかしません。
ただし、入った時点で速い人はいません。ひとりもいません。最初の1〜2か月は覚える期間として、はじめから計算に入っています。
A型は、できる人が求められる場所ではなく、できるようになるプロセスに給料が出る場所です。
面接でも、作業の速さを測るようなことはしません。面接で聞かれることは、通えそうかどうかと、体調のことが中心です。
いま体調が整っていない方は、体調が万全じゃなくても踏み出していいもあわせてご覧ください。
それから、一般就労で辞めた経験がある方は、たくさんいます。むしろ、そのほうが多いくらいです。辞めた理由は聞かれますが、責めるために聞くのではありません。同じことが起きないようにするために聞きます。
B型に通えていたことは、そのまま効きます
先に言っておくと、B型でやっていることは、準備ではなく仕事です。そのうえで、A型に移るときに効いてくるものが4つあります。
- 通所の習慣がある。これがいちばん大きいです。家から出て、決まった場所に行く。これができる人と、そこから始める人とでは、まったく違います
- 自分の波を知っている。どの時期がつらいか、どのくらいで戻るか。自分で把握している人は、崩れ方が浅くなります
- 相談することに慣れている。職員に話す、サビ管と面談する。これに抵抗がないのは、想像以上に有利です
- 作業に手が慣れている。細かい作業を続ける、指示を受けて動く。B型でやっていたことは、そのまま使えます
ここで言う「波」は、体の調子だけではありません。考えがまとまらない。音や人の声がつらくなる。文字が入ってこない。そういうものも全部含みます。それを自分で言葉にできているなら、それは強みです。
「B型出身だから」を、マイナスの理由に使わないでください。実際に見ていると、いちばん最初でつまずくのは通所そのものです。そこを越えているのは、大きいことです。
正直に、しんどくなるところも書きます

良いことばかり書くと、来てから困ります。B型より重くなるところと、その扱いを並べます。
時間が長くなることが多い
ネクサスリンクは9:30〜15:00(休憩1時間・実働4.5時間)です。B型のときより長いなら、そこは慣れが必要です。
毎日通所が前提ですが、不安なときは、まず見学に来てご相談ください。
朝が動かない日、遅れる日のこと
「9:30に間に合わなかったら終わりでは」と思う方が多いので、ここも書いておきます。
遅れる日はあります。1回遅れて終わりになることはありません。送るのは1行だけです。
体調不良のため、今日は遅れて向かいます。
時間は書かなくて大丈夫です。書くと約束になってしまうので。電話も不要で、チャットに送るだけです(休む日の連絡のしかたに文例をまとめてあります)。
薬の関係で朝がどうしても動かないなら、始業時間そのものを相談できます。狸小路の店舗には15時からのシフトもあります。
通院日はどうなるか
これは、いちばん先に知りたいところだと思います。
通院は、休んで大丈夫です。月1回の平日午前の診察なら、その日を休みにするか、午後から来る形にできます。あらかじめ決まっている予定なので、個別支援計画やシフトに入れておけます。毎回わざわざ言い出す必要はありません。
通院を削って働く、という形にはしません。そこを削ると、結局続かなくなります。
「頼まれた仕事をやる」が基本になる
自分のやりたい作業だけを選んで進める、という形にはなりません。ここは正直に書きます。
ただ、渡されたものを全部そのまま引き受ける必要もありません。断れないまま溜めて、ある日行けなくなる——これがいちばん多い辞め方なので、先に言い方を置いておきます。
今日は、ここまでで止めておきたいです。
これは明日でも大丈夫ですか。
理由は言わなくて構いません。「無理です」ではなく「明日でもいいですか」の形にすると、断りではなく相談になります。そのほうが、こちらも組み替えやすいです。
いきなり全部やらなくて大丈夫です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | いま通っているところの職員かサビ管に聞いてみる(何も決まりません) |
| 2 | 見学に行く(見るだけ。その日に決めなくていい) |
| 3 | 体験してみる(9:30〜14:00ごろ。合わなければ途中で帰って構いません) |
1段目で止まっていても構いません。見学・体験・面接は別のもので、順番と当日の流れは見学・体験・面接はどう違う?にあります。見学に行っても、そのまま面接になることはありません。
聞いたら、どう思われるか
たぶん、ここがいちばんの壁です。「聞いたら、出て行きたい人だと思われる」
まず事実として、A型の見学に行くこと自体に、いま通っているところの許可は要りません。自分で申し込めます。誰にも言わずに見に行っても、何の問題もありません。
そのうえで、聞いてみたほうが楽なことも多いです。サービス管理責任者は、こういう相談を受けるのが仕事のひとつです。「A型はどうですか」と聞かれるのは、珍しいことではありません。
ただ、正直に書きます。「まだ早いんじゃない」と言われることは、あります。
そう言われたときの受け取り方だけ、先に決めておいてください。
それは、ひとりの見立てです。判定ではありません。その人はあなたの調子をよく知っているので、聞く価値はあります。でも、それで話が終わりになるわけではありません。
「そうですかー」で受け取っておいて、それでも気になるなら、見学だけ自分で申し込んでかまいません。行ってみて「やっぱり早かった」と思ったなら、それも情報がひとつ増えたということです。
そして、ここがいちばん大事です。1回言われて1年黙る、というのがいちばん損をします。半年後にもう一度聞いてもいいし、別の職員に聞いてもかまいません。聞くのは何回でもできます。
「B型のままがいい」も、正当な結論です
ここも、はっきり書きます。
B型を続けるのは、後退ではありません。制度としても、B型を長く使い続けることは正当な選択です。
理由も、ひとつではありません。
- 時間の約束をすること自体が、いまは負担が重い
- いまの作業内容や人が気に入っている
- 家庭や生活の組み立てが、いまの通い方に合っている
- 単純に、変えたくない
どれも十分な理由です。一時的な事情でなくてもかまいません。ずっとB型で働き続ける、という選び方も普通にあります。
それから、見学に行かずにB型を選ぶのも、まったく問題ありません。「一度は見てから決めるべき」という話ではないです。いま合っていると分かっているなら、それでいいと思います。
この記事が向いているのは、「気になっているけど、自分には無理だと思って閉じている」方だけです。気になっていないなら、この記事は読み飛ばしてください。
ネクサスリンクの場合
比較の材料として、うちの条件も書いておきます。
- 時給:IT・事務 1,131円〜/飲食 1,231円〜1,331円(職種・勤務場所により異なる)(2026年10月時点)
- 時給は職種で決まっていて、スキルの有無では決まりません。パソコンが未経験でも同じです
- 仕事:IT・事務・デザイン・動画・飲食。合わなければ事業所の中で移れます
- 勤務:平日9:30〜15:00。狸小路の店舗は15時からのシフト
- 札幌市東区・地下鉄東豊線「東区役所前駅」ほぼ直結。冬でも外をほとんど歩きません
パソコンが不安な方は、パソコン未経験でもデータ入力の仕事はできる?のほうもご覧ください。B型から移ってきた方も働いています。
まとめ
- B型とA型の違いは能力ではなく契約の形。上下ではありません
- 入った時点で速い人はいません。面接で速さを測ることもしません
- 遅刻も通院も、1行の連絡と事前の相談で済みます
- 「まだ早い」と言われても、それはひとりの見立て。聞くのは何回でもできます
最後に
今日できるのは、この1行を言ってみることだけです。
A型の記事を読んだんですが、見学だけしてみたいなと思って。
言っても、何も決まりません。決めるのは、もっとあとで大丈夫です。
見学・体験のお問い合わせ


見学だけ、話を聞くだけでも構いません。
日程が決まっていなくても、お申し込みいただけます(下の日付は空欄のままで送れます)。
体験の日は、日替わりランチ(ふだんは200円)を無料で召し上がっていただけます。
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































