📍 はたらく階段|STEP 2
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
先に3行だけ書いておきます。
- 仕事には「戦略(大きな方針)」と「戦術(具体的なやり方)」があります
- 指示がコロコロ変わるのは、戦術が変わっているだけのことがほとんどです
- それが分かると、気持ちがかなり軽くなります
「また変わった」と思ったことはありませんか

せっかく覚えたやり方が、変わる。
先週と今週で、言われることが違う。やっと慣れてきたところなのに。
そういうとき、こう思いがちです。
「この人たち、言うことがコロコロ変わるな」
「ちゃんと決まってないんじゃないか」
この記事は、その正体を説明する回です。
仕事には、戦略と戦術があります
言葉は難しいですが、中身は単純です。
| 戦略 | 大きな方針。何のためにやっているのか |
| 戦術 | 具体的にどう対応するか。そのためのやり方 |
Eコマース(ネット通販)の仕事で言うと、こうなります。
| 戦略 | 本当に欲しいと思っている人に、商品をお届けする |
| 戦術 | 出品のしかたを変える/写真の撮り方を変える/説明文を書き直す/もっと効率のいい手順を探す |
お気づきでしょうか。戦略のほうは、ずっと変わっていません。
変わっているのは、そこへ届くための道順だけです。
やり方を変えないと、成長しません
ここが大事なところです。
戦略がブレていないのであれば、戦術が変わるのは当然のことです。
むしろ、やり方を変えていかないと成長ができません。同じやり方をずっと続けている会社は、そのまま止まります。
これは、改善と工夫の話と同じことです。「なぜこれが起こるんだろう」と考えて、手順を1つ変える。それを事業所の規模でやると、「指示が変わる」という形で降りてきます。
そして、これはどんな仕事でも同じです。飲食店でも、事務でも、工場でも、変わります。
見るべきなのは、戦略が変わったかどうか

ですので、指示が変わったときに見てほしいのは、ここです。
戦術が変わったんだな。戦略は変わってないんだな。
この見方ができると、受け取り方がまったく変わります。
| これまでの受け取り方 | これからの受け取り方 |
|---|---|
| また変わった。適当だな | 目的は同じ。道順を変えたんだな |
| 覚えたことがむだになった | 前のやり方を知っているぶん、比べられる |
| 自分のやり方が否定された | やり方の話であって、自分の話ではない |
3つめが、いちばん大きいと思います。やり方が変わることは、あなたが否定されたことではありません。
旅人と3人のレンガ職人の回で、「この仕事はどんな目的なんでしょうか」と聞いてみましょう、と書きました。そこで聞いた目的が、戦略です。それが変わっていないなら、大丈夫です。
事業所としては、負担をかけたくありません
ここは、事業所側の立場からも書いておきます。
就労支援の現場ですので、できるだけ利用者さんには負担をかけないようにしたいと思っています。指示が二転三転するのが良いことだとは、まったく思っていません。
ただ、それでもある程度こういう状況は出てきます。お客様の都合で変わることもあれば、やってみて分かることもあるからです。
ですので、そういう場面が来たときに「ああ、こういうことなんだ」と分かっていてほしいのです。それだけで、気持ちがずいぶん軽くなります。
ただし、これは別の話です
大事なことなので、はっきり書いておきます。
「戦術は変わるものだから」で、全部我慢する必要はありません。
次のようなものは、戦術の変更ではなく、伝え方の問題です。
| こういうとき | どうするか |
|---|---|
| どちらでやればいいのか、分からなくなった | 「いま、どちらでやればいいですか」と聞く |
| 変更が伝わっておらず、後から指摘された | 「次から、変わったら教えてもらえますか」と伝える |
| 1日に何度も変わって、手が止まる | 「変更が多くて追いつけていません」と伝える |
| 言われるたびに違う人が、違うことを言う | 「誰の指示で進めればいいですか」と確認する |
これは文句ではありません。確認です。言われた側が困っているという情報は、伝えなければ相手に届きません。
現場のことは、伝えなければ分かりませんと書いたとおりです。言いにくければ、日報に1行でも構いません。
そして、戦略そのものが分からないときも、聞いてください。「何のためにやっているか」が見えないまま手順だけ変わり続けると、誰でもしんどくなります。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | 指示が変わったとき、「戦略は変わったかな」と1回考えてみる(今日やること) |
| 2 | 目的が分からなければ、「これは何のためですか」と聞く |
| 3 | 追いつけないときは、「変更が多くて追いつけていません」と伝える |
1段目だけで十分です。頭の中で考えるだけなので、誰にも何も言わなくて済みます。
それでも、「また変わった」という受け取り方は変わります。そこがこの記事の目的です。
いきなりできなくて大丈夫です
頭で分かっていても、変更が来た瞬間はやはりしんどいです。それが普通です。
特に、変化が苦手な特性をお持ちの方にとって、やり方が変わることは単なる不便ではなく、はっきりした負担です。「気の持ちようで乗り切ってください」という話ではありません。
その場合は、自分の取扱説明書に1行足しておいてください。
「急な変更が苦手です。変わるときは、先に一言もらえると助かります」
これは立派な配慮のお願いであって、わがままではありません。
| 1か月前 | 指示が変わるたびに、振り回されている気がしていた |
| いま | 「戦術が変わったんだな」と思えるようになった |
比べる相手は、周りではなく1か月前の自分です。
まとめ
- 戦略は大きな方針、戦術は具体的なやり方です
- 戦略がブレていないなら、戦術が変わるのは当然です。どんな仕事でも同じです
- むしろ、やり方を変えないと成長しません
- だから、「戦術が変わったんだな。戦略は変わってないんだな」と見てください
- ただし、理由が分からない・追いつけないときは、我慢せずに確認してください
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクでは、「これは何のためですか」という質問を歓迎しています。目的を共有したうえでやり方を変えるほうが、結果的に速いからです。
最後に
指示が変わることは、これから就職しても必ずあります。むしろ、一般企業のほうが多いくらいです。
そのときに、こう思えるかどうかで、疲れ方がまったく違います。
「戦術が変わったんだな。戦略は変わってないんだな」
この見方は、どこへ行っても使えます。
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札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































