結論を 3 行で
1. 就労移行支援は最長2年・無給で「一般企業に就職するための訓練」、就労継続支援A型は期限なし・最低賃金保証で「雇用契約を結んで働きながら学ぶ場」です。
2. 今すぐ収入が必要・体調が安定しているならA型、1〜2年で一般就労を目指せて訓練に専念したいなら就労移行支援が向きます。
3. 札幌では最低賃金1,075円のA型なら週20時間で月8万6千円前後の収入が見込め、移行支援なら厚労省データで一般就労移行率57.2%が実績です。
「就労移行支援とA型、名前が似ているのに何がどう違うのか」「自分はどっちに通えばいいのか」。札幌で就労支援を探しているあなたが、最初にぶつかる分かれ道です。
A型事業所として札幌・東区役所前駅直結で運営しているネクサスリンクの視点から、両制度の違いを 目的・お金・期間・対象・支援内容の5軸で整理し、5者比較表(一般就労/障害者雇用/A型/移行支援/B型)と判定フローチャートで「あなたに合うのはどっちか」を即決できるように解説します。厚生労働省の最新データと札幌の最低賃金1,075円の現実を踏まえた、後悔しない選び方の道しるべです。

就労移行支援とA型の違いは「目的・お金・期間」の3点に集約される
両制度はどちらも障害者総合支援法に基づく就労系障害福祉サービスで、根拠となる法律は同じです。それでも、目的・お金・期間の3点で根本的に違う制度として設計されています。まずはこの3点で大枠を掴むのが、迷わない近道です。
違い①目的:訓練の場か、働く場か
就労移行支援は、一般企業への就職を目指して通う「訓練の場」です。ビジネスマナー、パソコンスキル、コミュニケーション、模擬面接、企業実習などのプログラムを通じて、就労に必要な力を身につけることが目的になります。
就労継続支援A型は、事業所と利用者が雇用契約を結ぶ「働く場」です。配慮を受けながらではあるものの、給料を受け取って実際の業務に従事します。札幌のA型では、ネットショップ運営・データ入力・カフェ業務・軽作業など、事業所ごとに異なる実務に取り組む形になります。
学校か職場か、と置き換えるとイメージしやすい違いです。
違い②お金:無給の訓練か、最低賃金保証の雇用か
就労移行支援は訓練の場という建付けのため、原則として工賃や賃金は発生しません。交通費や昼食補助がある事業所も一部ありますが、生活費を稼ぐ前提の制度ではないと考えてください。
A型は雇用契約を結ぶため、最低賃金法が適用され、地域の最低賃金以上の給料が保証されます。札幌市公式サイト「北海道の最低賃金」によると、北海道の最低賃金は2025年10月4日から時給1,075円に改定されました。週20時間勤務で月8万6千円前後、週30時間で月12万9千円前後の収入が目安になります。時給1,075円・札幌A型での一人暮らし給料シミュレーションでは、障害年金との併用パターンも具体的に試算しているので、生活設計を考える際の参考になります。
「今すぐ収入が必要かどうか」が、最初の分かれ道になります。
違い③期間:最長2年か、期限なしか
就労移行支援は原則として最長2年の利用期間制限があります。延長は例外的なので、2年以内に一般就労するか、別のサービスに切り替える前提で通うことになります。
A型には利用期間の制限がありません。体調や生活の状況に合わせて、長く働き続けることが可能です。期限を気にせず自分のペースで続けられるのが、A型の大きな性格です。
| 項目 | 就労移行支援 | 就労継続支援A型 |
|---|---|---|
| 目的 | 一般就労に向けた訓練 | 雇用契約に基づく就労 |
| 雇用契約 | なし | あり |
| 給料 | 原則なし(補助のみ) | 最低賃金以上(札幌1,075円〜) |
| 利用期間 | 原則最長2年 | 制限なし |
| 対象年齢 | 18〜64歳(要件で65歳以上も可) | 18〜64歳(要件で65歳以上も可) |
3点で違いの大枠は掴めましたが、就労支援には他にも制度があります。次は5者比較で全体像を見ていきます。
就労移行支援とA型と他制度の違い:5者比較表で全体像を掴む
「移行支援とA型しか知らないと、自分にもっと合う道を見落とす」可能性があります。一般就労・障害者雇用・A型・就労移行支援・就労継続支援B型の5者を並べると、自分の現在地がはっきり見えてきます。
| 軸 | 一般就労 | 障害者雇用 | 就労継続支援A型 | 就労移行支援 | 就労継続支援B型 |
|---|---|---|---|---|---|
| 雇用契約 | あり | あり | あり | なし | なし |
| 給料/工賃 | 一般的給与 | 一般的給与 | 最低賃金以上 | 原則なし | 工賃(最低賃金未満が多い) |
| 期間 | 制限なし | 制限なし | 制限なし | 原則最長2年 | 制限なし |
| 障害への配慮 | 限定的 | 法定で配慮あり | 手厚い配慮 | 訓練として配慮 | 最も柔軟な配慮 |
| 主な目的 | 通常の就労 | 配慮ある通常就労 | 働きながら学ぶ | 一般就労への準備 | リハビリ的就労 |
| 求められる体力 | 高い | 中〜高 | 中(週20時間以上) | 低(週1〜可) | 低(自分のペース) |
5者比較で見ると、A型は「障害者雇用と就労継続支援B型の中間」、移行支援は「A型と一般就労の前段階としての準備期間」というポジションが見えてきます。
障害者雇用とA型の差を深く知りたい場合は、障害者雇用と就労継続支援A型どっちを選ぶか・札幌でのステップアップの流れで具体的に整理しています。B型の選び方は2026年最新・札幌で就労継続支援B型事業所を選ぶにはで札幌の総量規制との関連を含めて解説しています。
なお、就労移行支援とA型は 同時利用ができません。順番を決めて切り替えることは可能で、移行支援→A型、A型→移行支援、どちらの方向もありえます。
あなたに合うのは就労移行支援かA型か:判定フローチャート
5者の中から「移行支援」と「A型」の二択に絞ったとして、最後の決め手はどこか。判定フローで一気に進めます。
判定フローは3つの質問で4パターンに分岐する形です。順に答えていくと、どちらが向くかが見えてきます。
質問1:今すぐ収入が必要ですか?
- YES → 質問2へ
- NO → 質問3へ
質問2(収入が必要な方向け):週20時間以上働けそうですか?
- YES → ✅ A型がおすすめ(雇用契約で最低賃金保証)
- NO → ✅ 移行支援+障害年金で段階的に準備(体調を整えながら基礎を作る)
質問3(収入は急がない方向け):1〜2年以内に一般就労を目指したいですか?
- YES → 質問4へ
- NO → ✅ A型でマイペースに働く(期限なしで長く続けられる)
質問4(一般就労を目指す方向け):基礎から学び直したいですか?
- YES → ✅ 移行支援がおすすめ(ビジネスマナー・面接対策・実習が手厚い)
- NO → ✅ A型で実践しながら学ぶ(業務を通じてスキルを蓄積)
それぞれの「向く人の特徴」を補足します。
移行支援が向く人の特徴
うつ病や適応障害からの復職を目指している方、休職経験があって基礎から組み立て直したい方、ブランクが長くビジネスマナーから学び直したい方には、移行支援の柔軟性が支えになります。週1回・半日からスタートできる事業所が多く、体調の波に合わせて通所日数を調整しやすい点が特徴です。
履歴書の添削、模擬面接、企業実習、就職後の定着支援まで、就活全体を伴走してくれる体制があります。厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」によると、就労移行支援からの一般就労移行率は令和4年で57.2%で、利用終了者の半数以上が一般就労に移行しています。
A型が向く人の特徴
家賃や生活費を自分で稼ぐ必要がある方、体調がある程度安定して週5日通えそうな方、座学より実務を通じて力をつけたい方には、A型のほうが現実的です。雇用契約に基づく規則正しい勤務リズムが、生活そのものの安定にもつながります。
A型からも一般就労は可能で、同じく厚労省データでは令和4年のA型からの一般就労移行率は26.2%です。移行支援に比べると割合は下がりますが、「働きながら一般就労を目指す」道は実在します。札幌でA型事業所の資格受験費用補助で取れる4つの資格と札幌でのキャリアパスを活用すれば、ITパスポート・MOS・簿記・行政書士といった資格を取得しながら一般就労へステップアップする道筋も見えてきます。
迷ったときの判定基準
両方の見学を1日ずつ取って比較するのが、最も後悔しない方法です。書面のスペックでは見えない「スタッフの空気」「他の利用者の表情」「業務内容の手触り」が、通い続けられるかどうかの本当の決め手になります。

就労移行支援を選ぶときの確認ポイント:移行率と定着支援を見る
移行支援を選ぶなら、見学時に必ず確認したい数字があります。
ひとつ目は 一般就労移行率 です。事業所ごとに公表している「直近年度の卒業者のうち、何人が一般就労したか」の割合を聞いてください。厚労省の全国平均は57.2%ですが、移行率20%未満の事業所も実在します。実績の透明性は、その事業所の本気度を測る指標になります。
ふたつ目は 職場定着支援 の有無と期間です。就職して終わりではなく、定着支援サービスで6か月以上の伴走をしてくれるかが、長く働き続けるための差を生みます。個別支援計画やアセスメントの面談頻度も確認しておきたいポイントです。
3点目は 訓練プログラムの中身 です。ビジネスマナー・PCスキル・コミュニケーション訓練・企業実習の4本柱がバランスよく組まれているか、自分が苦手な領域を補える内容になっているかを見学時に確認します。札幌では大通駅・さっぽろ駅周辺に移行支援事業所が集中しているので、地下鉄沿線で複数比較するのが現実的です。
「移行支援はやめとけ」と検索する方もいますが、これは合わない事業所に当たった人の声が一部含まれます。実績・定着・プログラムの3点をきちんと確認すれば、ミスマッチは大幅に減らせます。
就労継続支援A型を選ぶときの確認ポイント:札幌での独自メリット
A型を選ぶなら、最低賃金保証だけでなく「実際にいくら手元に残るか」「どんなスキルが身につくか」「冬の通勤が現実的か」の3点を確認します。
厚生労働省「令和5年度工賃(賃金)の実績について」によると、A型事業所の全国平均賃金月額は86,752円で、前年度から3,201円増えています(令和6年度報酬改定の影響を含む数値)。北海道の最低賃金1,075円・週20時間勤務でほぼこの全国平均に達する計算になります。障害年金を併用すれば月14〜16万円の可処分所得を作る道も現実的です。札幌のA型ならではの確認項目
冬季の通所負担は札幌特有の論点です。11月から3月の5か月間、雪道を毎日歩くのは想像以上に体力を奪います。地下鉄駅直結または駅から徒歩3分以内の事業所を優先するのが、長く続けるコツです。東豊線・南北線・東西線の沿線で選ぶと、吹雪の日でも通所しやすい事業所が見つかります。
事業所の業務内容も、向き不向きを左右します。データ入力やEC運営のようなデスクワーク中心なら対人ストレスが少なく、軽作業や清掃なら体を動かす方に合います。A型で身につくEC運営スキルの実態では、Amazon・楽天での実務がどう進むかを具体的に紹介しています。
A型独自のメリット:資格補助と実務スキル
事業所選びで見落とされがちなのが、資格受験費用補助制度です。移行支援にはほぼない、A型ならではの上乗せ支援になります。
ネクサスリンクでは、行政書士・ITパスポート・日商簿記・MOS(Microsoft Office Specialist)の4つの資格について、受験費用の補助を行っています。給料を受け取りながら、業務時間内に学習を進めて資格取得を目指せる組み合わせは、移行支援の「無給で訓練」とは違う構造的なメリットです。詳しい仕組みはA型事業所の資格受験費用補助で取れる4つの資格と札幌でのキャリアパスで解説しています。
「働きながら学ぶ」を本当に実現するなら、業務内容+資格補助+立地の3点を揃えた事業所を選ぶ価値は大きいです。札幌でA型事業所を比較する際は、札幌の就労継続支援A型事業所一覧と自分に合った事業所の選び方【2026年度版】で全体像を確認できます。

よくある質問
Q1: 就労移行支援とA型は併用できますか?
同時利用はできません。原則として、どちらか一方を選んで通うことになります。ただし順番に切り替えることは可能で、移行支援→A型、A型→移行支援、どちらの方向の切替もできます。福祉サービス受給者証の手続き上、切替時には自治体の支給決定が必要になるので、相談支援員と一緒に進めるのが確実です。
Q2: 移行支援からA型に変更できますか?
可能です。移行支援に通って就活を続けたものの一般就労に至らなかった場合や、訓練期間中に「まず働きながら準備したい」と方針が変わった場合に、A型へ切り替える方は実際にいます。逆方向(A型→移行支援)も同じく可能で、雇用契約の解除手続きを経て移行支援に通う形になります。
Q3: 給料が出ない移行支援は本当に「やめとけ」ですか?
「やめとけ」は当てはまる人と当てはまらない人がいます。家賃や生活費を自分で稼ぐ必要がある方には、無給の移行支援は確かに厳しい選択になります。一方で、家族と同居していて生活費の不安が小さく、2年以内に一般就労を本気で目指せる方には、移行支援の手厚い就活サポートと57.2%の移行率は十分な投資対効果があります。自分の家計と目標で判断するのが正しい使い方です。
Q4: A型から一般就労はできますか?
できます。厚労省データではA型からの一般就労移行率は26.2%(令和4年)で、移行支援より低いものの、確実に道は通っています。資格補助で実務+資格を両取りしながら、提携企業への斡旋ルートを使うのが最も実現性の高い道筋です。札幌のA型でEC運営や事務スキルを身につけ、一般就労に進む方は毎年います。
Q5: 札幌での見学・体験はどう申し込みますか?
事業所のホームページから見学申込みフォーム、または電話・LINEで予約するのが基本です。1日体験ができる事業所が多く、実際の業務に触れてから判断できます。地下鉄駅直結の事業所なら、見学日程を1日に2〜3件まとめて入れることも可能です。冬の見学は午前中の時間帯を選ぶと、雪道の負担を減らせます。
まとめ:札幌で就労支援を選ぶ第一歩
就労移行支援とA型のどちらを選ぶかは、あなたの今の状況と、これから進みたい方向で決まります。今すぐ収入が必要ならA型、1〜2年で一般就労を本気で目指したいなら移行支援、どちらも捨てがたいなら両方の見学を1日ずつ取って肌で比べる、というのが結論です。
札幌では、東区・中央区を中心に多様な就労支援事業所が点在しています。A型なら札幌の就労継続支援A型事業所一覧と自分に合った事業所の選び方で全体像を、利用開始までの流れは札幌でA型を始める8ステップ完全ガイドで具体的なステップを確認できます。
5者比較表と判定フローで方向性が見えたら、次は実際の見学です。書面では見えない「あなたに合う場所か」は、現地に行ってはじめてわかります。一歩ずつ、自分のペースで進めていきましょう。















































