📍 はたらく階段|STEP 3
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
STEP 3 に入りました。ここからは、仕事の質を上げていく段です。
その前に、一度だけ立ち止まります。
ここまでで、やってきたこと
おさらいです。
| STEP 1 | 悪い習慣を1つだけ切り替える。変えるものを1つ決める段でした |
| STEP 2 | メモ、報連相、言い方、確認のしかた。具体的に何をやるかの段でした |
| STEP 3 | ここからは、質を上げていく段です |
ですので、この記事では「その習慣、身についてきましたか」を確認します。
そして、まだ変わっていないものについて、もう1つだけ手を渡します。
10個だけ、確認してみてください
できているかどうかを、○か×かで見てみてください。紙に書かなくて構いません。頭の中で構いません。
| 習慣 | その回 |
|---|---|
| 休む日に、連絡を入れている | 休む日の連絡は1行でいい |
| 挨拶と返事が、出るようになった | 挨拶と返事は、2秒で終わる |
| 相手の目の前で、メモを取っている | メモを取る |
| 日報に、できなかったことを1行書いている | 報告・連絡・相談 |
| 「わかりません」と言えている | 「わかりません」と言える人が伸びる |
| アドバイスを、一度はやってみている | 素直にやってみる |
| その日にやることを、先に決めている | 1日の目標と1か月の目標 |
| 「できません」の代わりの一言が出ている | 「どうやったらできるかな」 |
| 6割の段階で、一度見てもらっている | 完成度は自分の中の6割でOK |
| 指示を受けたら、1回言い直して確認している | 「やま」「かわ」「うみ」 |
全部に○がついている必要は、まったくありません。
1つでも○があれば、それは1か月前にはなかったものです。まずはそこを見てください。
×がついたものが、負の習慣です
問題は、ここからです。
×がついたものについて、読んだときは「やろう」と思ったはずです。それなのに、変わっていません。
やる気がないからではありません。今までの型のほうが強いからです。
何年もそうしてきた反応の型は、考える前に出ます。「気をつけよう」と思っていても、口のほうが先に動きます。これを、ここでは負の習慣と呼びます。
ですので、少しだけ気をつける、では変わりません。断ち切る必要があります。
断ち切る方法は、今までと逆をやることです
やり方は、1つだけです。
今までと、逆をやる。
「少し直す」ではありません。反対側に振ります。
| 今までの型 | 逆をやる |
|---|---|
| 分からないまま、黙って進める | 進める前に、1回聞く |
| 「できません」と先に言う | 「どこまでならできます」と言う |
| 完璧にしてから出そうとする | 6割の段階で、見てもらう |
| 嫌なものを後回しにする | いちばん気が重いものを、先にやる |
| 頼まれたら、全部引き受ける | 「期限はいつまでですか」と先に聞く |
| 失敗を、報告せずに抱える | その日のうちに、1行で書く |
| アドバイスに、理由をつけてやらない | 文句は後回しにして、1回やる |
なぜ「少し直す」ではだめなのか。中途半端に変えると、元に戻るからです。
雪道にできた轍(わだち)と同じです。ハンドルを少しだけ切っても、タイヤはすぐ元の溝に落ちます。轍から出るには、一度大きく切るしかありません。
逆をやると、自分でもはっきり分かります。「いつもと違うことをやった」と自覚できる。この自覚が、次につながります。
逆をやってはいけないもの
ここは、とても大事なので先に書きます。
逆をやるのは、言葉・考え方・対応のしかたに限ります。
体調や通院に、この方法を使わないでください。
| 絶対にやらないこと | 理由 |
|---|---|
| 「よく休んでしまう」→ 逆に、休まない | 体調は習慣ではありません。波があって当たり前です |
| 「薬を飲んでいる」→ 逆に、やめてみる | 絶対にやめてください。主治医に相談することです |
| 「断ってばかり」→ 逆に、全部引き受ける | つぶれます。断ることは、必要な力です |
| 「週3日で通っている」→ 逆に、いきなり週5日 | 増やすのは1日ずつです |
この方法が効くのは、「考える前に口や手が動いてしまう型」に対してだけです。STEP 1 でも書いたとおり、障害の症状は、習慣を変えても変わりません。そこは主治医に聞く話です。
体をつらくする方向に振るのは、逆をやることではありません。ただの無理です。
毎回やらなくて、いいです
「逆をやる」と聞くと、これから毎回そうしなければいけないように感じます。
そうではありません。
まず1回でいいです。1日に1回、余力のある場面で1回。それだけで十分です。
1回やると、こうなります。
- 思っていたほど、悪いことは起きなかったと分かる
- 次の場面で、「あ、あれをやればいいのか」と思い出せる
- 何度か続くと、そちらが普通になる
ここまで来れば、それは負の習慣ではなくなっています。入れ替わっただけです。
そして、STEP 1 で書いたとおり、やるのは1つだけです。×が5つあっても、選ぶのは1つです。全部やろうとすると、全部戻ります。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | さきほどの10個から、×がついたものを1つだけ選ぶ(今日やること) |
| 2 | その逆が何かを、言葉にしておく(「黙って進める」→「先に1回聞く」) |
| 3 | 余力がある日に、1回だけやってみる |
1段目だけで十分です。選ぶだけなら、何も起こりません。
2段目が、じつは効きます。逆を先に言葉にしておかないと、その場では出てきません。とっさに考えられるものではないからです。
いきなりできなくて大丈夫です
×ばかりだった方もいると思います。それで普通です。
ここまでの記事は、読んだだけで身につくようには作られていません。目次のページにも書きましたが、「読んだ」と「できるようになった」は別のものです。×は、失敗の印ではありません。次にやる場所の印です。
それに、調子が落ちている時期にこの確認をすると、必ず×が増えて見えます。そういう日は、この記事を閉じてください。確認は、落ち着いてからで構いません。
| 1か月前 | 何を直せばいいのか、分からなかった |
| いま | ×がどこにあるか、言えるようになった |
比べる相手は、周りではなく1か月前の自分です。
まとめ
- STEP 1 は1つ決める段、STEP 2 はやり方の段でした。ここで一度、確認します
- ×がついたものは、やる気の問題ではありません。今までの型のほうが強いだけです
- 断ち切る方法は、今までと逆をやること。少し直す、では轍に戻ります
- ただし、逆をやるのは言葉・考え方・対応だけ。体調や通院には使いません
- 1回でいいです。そして、選ぶのは1つだけです
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクでは、「逆をやってみます」と宣言してもらうことを歓迎しています。言っておくと、職員も一緒に見ていられます。
最後に
負の習慣は、意志では止まりません。上書きするしかありません。
今日は、×を1つ選んで、こう決めてみてください。
「これについては、今までと逆をやってみよう」
1回やれば、それはもう過去の自分がやらなかったことです。
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札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































