📍 はたらく階段|STEP 4
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
先に3行だけ書いておきます。
- ここでは「作業=目の前の雑務」「仕事=収益を生み出すもの」と定義します
- 人は、放っておくと作業のほうに手を出します。そのほうがラクだからではありません
- だから、目の前の作業が利益につながっているかを意識します
この記事での「作業」と「仕事」
最初にお断りしておきます。これから使う言葉は、普通の意味とは少し違う定義です。分かりやすくするために、こう分けています。
| 作業 | 目の前の雑務のこと |
| 仕事 | 収益を生み出すもの |
この記事のあいだだけ、この2つの言葉をこの意味で使います。
人は、作業のほうに手を出します
ここが、この記事でいちばん大事なところです。
収益を生まない「作業」には、「働いている感じ」がするものが多いのです。手も動くし、目に見えて片づいていくし、終わったときの達成感もあります。だから、どうしても手を出しがちになります。
反対に「仕事」のほうは、手を動かしにくい理由がいくつもあります。
| 手が止まる理由 | 中身 |
|---|---|
| 気が引ける | 「お金をもらうこと=悪いこと」という気持ちが働く |
| プレッシャーに感じる | ノルマや売上目標のように感じてしまう |
| やり方が分からない | 手順が体系化されていなくて、何から手をつけるか見えない |
これは、やる気の問題ではありません。誰にでも起きる、心理の話です。
その結果、誰でも作業のほうに手を出してしまい、仕事のほうに手が出せないということが起こります。
そして、それを「仕事」だと勘違いします
ここから先が、怖いところです。
非生産部門は自己増殖するという記事で書いたとおり、作業は放っておくとどんどん増えていきます。
そして増えた作業に追われていると、それを「仕事」だと勘違いしてしまいます。
一生懸命やっています。手も抜いていません。それなのに、何の生産性もないものに力を注いでいる。こういうことは、よくあります。
忙しかった。頑張った。でも、何も生まれていない。
本人にはいちばん分かりにくい状態です。疲れているぶん、余計に「働いた」と感じてしまうからです。
作業をやるな、という話ではありません
誤解しないでください。
作業は必要です。掃除も、片づけも、書類の整理も、誰かがやらなければ回りません。いま作業を任されている方も、要らないことをしているわけではありません。
問題は、作業だけで1日が終わって、それに気づいていないことです。
作業をなくす必要はありません。「これは作業だ」と分かったうえでやっているかどうか。ここだけが違いです。
今日の作業は、何につながっていますか
ですので、意識してほしいのは1つだけです。
いま目の前でやっているこの作業は、利益を生むための行動につながっているか
つながっているなら、それは立派な仕事の一部です。商品の写真を1枚きれいに撮ることも、梱包を丁寧にすることも、その先にお客様がいるなら、収益につながっています。
つながりが見えないなら、そこで一度立ち止まってください。
| 問い | 見えること |
|---|---|
| これをやめたら、誰か困るか | 誰も困らないなら、増えすぎた作業です |
| この先に、お客様はいるか | いるなら、それは仕事につながっています |
| これは何のためにやっているのか | 答えられないなら、職員さんに聞いてください |
3つめは、ひとりで抱えないでください。目的が分からない作業は、聞いていいものです。言い方はこちらを参考にしてみてください。
「仕事」に手が出せないときは
手が止まる理由は、さきほどの3つでした。それぞれに、答えがあります。
| 止まる理由 | どうするか |
|---|---|
| お金をもらうのが、気が引ける | お金をもらうことは、悪ではありません。適正な金額をいただくことが、お客様のためにもなります |
| ノルマのように感じる | 目標は、自分で切るものです。誰かに課されるものではありません |
| やり方が分からない | 分からないままにしないでください。「わかりません」と言える人が伸びます |
3つめが、いちばん多いと思います。やり方が分からないから、分かる作業に逃げる。これは、とても自然なことです。
だからこそ、手順が分からない仕事こそ、聞いてください。聞けば、次からは「分かる仕事」に変わります。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | 今日やった作業を1つ選んで、「作業」か「仕事」かを考えてみる(今日やること) |
| 2 | 1日の終わりに、「今日、収益につながることを1つでもやったか」を振り返る |
| 3 | 作業に逃げていると気づいたら、止まっている仕事のやり方を聞きに行く |
1段目だけで十分です。分類してみるだけなら、何も変えなくて済みます。
2段目は、日報に1行書くだけで足ります。わざわざ時間を取る必要はありません。
いきなりできなくて大丈夫です
最初は、区別がつかなくて当たり前です。やってみないと、どちらか分からない作業もたくさんあります。
それに、任された作業をきちんとこなすことが最優先の時期もあります。その時期に無理をする必要はありません。
| 1か月前 | 目の前の作業を、ひたすらこなしていた |
| いま | 「これは何につながっているか」を考えるようになった |
比べる相手は、周りではなく1か月前の自分です。
まとめ
- この記事では「作業=目の前の雑務」「仕事=収益を生み出すもの」と定義しました
- 作業には「働いている感じ」があります。だから、誰でも手を出しがちです
- 仕事のほうは、気が引ける・プレッシャー・やり方が分からないで手が止まります
- 怖いのは、増えた作業を「仕事」だと勘違いすることです
- 作業をやめる必要はありません。利益につながっているかを意識するだけで十分です
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクでは、「この作業は何のためですか」という質問を歓迎しています。目的が分かると、作業の質そのものが変わります。
最後に
一日中手を動かしていても、何も生まれていないことがあります。逆に、たった一言の確認が、大きな売上につながることもあります。
今日は、自分がやった作業を1つ思い出して、こう考えてみてください。
「これは、作業だろうか。仕事だろうか」
この問いを持てるようになると、同じ4.5時間の中身が変わります。
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札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































