📍 はたらく階段|STEP 4
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
先に3行だけ書いておきます。
- 仕事は、変わります。自分の都合とは関係なく変わることも、よくあります
- そこで落ち込む必要はありません。過去の経験は、後で必ず生きてきます
- 大事なのは、新しい場所で、それをどう活かすかです
仕事は、思ったとおりには進みませんし、仕事が変わることはよくあります

やってみたけれど、うまくいかなかった。
あるいは、自分は何も悪くないのに、外側の事情で仕事が変わった。こういうことは、本当によくあります。
- 事業所や会社の事業内容そのものが変わった
- 配属が変わって、まったく違う作業になった
- ようやく慣れてきた案件が、終わってしまった
やっと覚えたのに。せっかく慣れてきたのに。そう思うのは当然です。
ただ、そこで落ち込む必要はありません。
いちばん誤解しやすいのが、ここです。
「今までやってきたことが、全部むだになった」
そんなことは、ありません。過去にやってきたものがすべてなくなる、ということは起こりません。
この記事を書いている私の話をします
説得力のために、自分の話を書きます。この記事を書いている私(ネクサスリンクの代表です)も、まったく違う仕事をいくつも渡り歩いてきました。
ポップの集客コンサルタント。飲食店。不動産の会社。携帯電話の店舗開発。業種も職種も、ばらばらです。そのあと自分でも事業をやり、いまはこうして札幌の就労継続支援A型の代表をしています。
一見、何のつながりもありません。ですが、そこで得たものは、いま全部生きています。
| やっていたこと | いま生きていること |
|---|---|
| ポップの集客コンサル | デザイン、コピーライティング、集客の手法、営業 |
| 飲食店(ホールもキッチンも) | お客様対応、原価計算、身だしなみ |
| 不動産 | 法律の知識、営業の手法、そして責任感の大切さ |
| 携帯電話の店舗開発 | 段取り、事前準備の重要性、出店計画、商圏調査、交渉、営業 |
他にも、副業で年商約6000万の自動化ビジネスを作ったこともあります。ここでは書ききれないこともたくさんありました。
職種は変わっても、中身は持ち運べます
いま並べたものを、もう一度見てください。
飲食店で覚えたお客様対応は、いまも人と接するすべての場面で使っています。相手が何を求めているかを見る、という部分は、業種が変わっても同じだからです。
店舗開発で覚えた段取りと事前準備は、いまの事業所の仕事でもそのまま使います。撮影の前に何を用意しておくかで、当日の速さがまったく変わるからです。
ポップで覚えたコピーライティングは、いま商品ページの文章になっています。店舗開発の商圏調査は、「どんな人が、どんな言葉で検索するか」を考えることと、やっていることは同じです。
つまり、こういうことです。
| 持ち運べないもの | 持ち運べるもの |
|---|---|
| その会社だけの手順書 | 段取りを組む力 |
| そのお店だけのメニュー | お客様の動きを読む目 |
| そのシステムの操作方法 | 覚え方、聞き方、報告のしかた |
会社が変わると、左の列は使えなくなります。だから「全部むだになった」と感じます。
でも、右の列は、そのまま次の場所へ持っていけます。そして、仕事で本当に効くのは右の列のほうです。
身につけたものは誰にも取られないと書いたのは、こういう意味です。
問題は、新しい場所でどう活かすかです

ここが、この記事でいちばん大事なところです。
過去の経験は、黙っていても勝手に活きるわけではありません。「前の職場ではこうだった」と思っているだけでは、何も起きません。
大事なのは、新しい環境で、今まで得た経験をどうやって活かすかです。
やることは、2つだけです。
1つめ ── 言葉にして、伝える
あなたの過去の経験を、職員さんは知りません。言わなければ、無いのと同じです。
「前に飲食をやっていたので、下ごしらえの段取りは得意です」
「接客をしていたので、言葉づかいは大丈夫だと思います」
この一言があるだけで、任される仕事が変わります。自分の取扱説明書に、過去の仕事の欄を1行足しておくのがおすすめです。
2つめ ── 「同じところ」を探す
まったく違う仕事に見えても、必ず同じ部分があります。
| 前にやっていたこと | いまの作業で、同じところ |
|---|---|
| 飲食店の仕込み | 撮影や梱包の事前準備 |
| レジ締め | 数字を合わせて確認する作業 |
| 接客 | お客様が何を知りたいかを考えること |
| 清掃 | 細かい違いに気づく目 |
「同じところ」が1つ見つかると、新しい仕事の入口が急にラクになります。ゼロから覚えるのではなく、知っていることの続きになるからです。
見つからないときは、職員さんに聞いてください。他人のほうが、共通点はよく見えます。
遠回りしたぶん、強くなります

ひとつの仕事をずっと続けてきた人は、その道では強いです。それは間違いありません。
ただ、いくつも渡り歩いた人にしかない強さもあります。
- やり方が1つではないと知っている。「うちではこうだ」に縛られません
- 初めての環境に慣れる手順を知っている。何度もやってきたからです
- 組み合わせが作れる。店舗開発の段取りと、ポップの集客と、WEBの知識。これを1つにできるのは、全部かじった人だけです
私の場合も、ばらばらだった経験がいまはひとつにつながっています。さきほど書いた副業の仕組みも、どれか1つの経験だけでは作れませんでした。あのときは、まったくつながって見えませんでしたが。
つながるのは、たいてい後からです。そのときは、意味が分からなくて当たり前です。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | これまでやってきた仕事を、思い出せるだけ書き出す(今日やること) |
| 2 | それぞれに「そこで身についたこと」を1つずつ書き足す |
| 3 | いまの作業と「同じところ」を1つ探して、職員さんに伝えてみる |
1段目だけで十分です。書き出すだけなら、誰にも見せなくて済みます。
アルバイトでも、短期間で辞めた仕事でも、書いてください。期間の長さは関係ありません。
いきなりできなくて大丈夫です
「自分には、書き出せるような経験なんてない」と思うかもしれません。
ですが、働いた期間の長さと、身についたものの量は、比例しません。3か月でも、そこで覚えたことは残っています。うまくいかずに辞めた仕事でも、やってみた経験は残ります。
それに、いま仕事が変わったばかりで気持ちが追いついていないなら、無理に前向きにならなくて構いません。この記事は、落ち着いてから読み返してもらえれば十分です。
| 1か月前 | 仕事が変わって、今までがむだになったと思っていた |
| いま | 「前の経験で使えるところはどこか」と探すようになった |
比べる相手は、周りではなく1か月前の自分です。
まとめ
- 仕事は変わります。事業内容の変更も、配属換えも、よくあることです
- 過去にやってきたものが、すべてなくなることはありません
- 手順書やメニューは持ち運べませんが、段取り・目・伝え方は持ち運べます
- ただし、黙っていては活きません。言葉にして伝えること
- そして、いまの作業との「同じところ」を1つ探すこと
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクでは、これまでの経験を聞かせてもらう時間を取っています。本人が「関係ない」と思っている経歴に、使えるものが入っていることが本当によくあります。
最後に
仕事が変わったとき、失ったものを数えたくなります。
ですが、数えるのはこちらにしてください。
「あそこで、何を持って帰ってきただろう」
必ず、何かしら持って帰ってきています。それが、次の場所であなたを助けます。
見学・体験のお問い合わせ


見学だけ、話を聞くだけでも構いません。
日程が決まっていなくても、お申し込みいただけます(下の日付は空欄のままで送れます)。
体験の日は、日替わりランチ(ふだんは200円)を無料で召し上がっていただけます。
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































