📍 はたらく階段|STEP 2
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
先に3行だけ書いておきます。
- 「お金をもらうのは悪いこと」という感じ方は、刷り込まれたものです
- あなたの給料は、仕事の売上から出ています。安く売ると、そのぶん事業所に残りません
- 今日やることは、値引きしたくなったら、一度手を止めるだけです
「お金を稼ぐのは悪いこと」は、どこから来たのか

お金をもらうことに、うしろめたさを感じる方がいます。
これは、性格の問題ではありません。そう見えるものを、たくさん見てきたからです。
時代劇に出てくる、越後屋と悪代官。金持ちの商人は、たいてい悪いことをしています。ドラマでも、たくさん稼いでいる人が悪役になることは珍しくありません。
そして、学校では、お金の話をほとんど教わりません。稼ぎ方も、値段の付け方も、習っていません。
その結果、「お金を稼ぐこと=ずるいこと」というイメージだけが残ります。知らないうちに、刷り込まれています。
でも、お金は欲しいはずです
同時に、こうも思っているはずです。
- もう少し、給料が上がってほしい
- できれば、お金の心配をせずに暮らしたい
これは、まったく自然な気持ちです。そもそも、お金がないと生活ができません。
つまり、頭の中にこういう矛盾が入っています。
お金は欲しい。でも、欲しがるのは良くないこと。
この矛盾を抱えたままだと、実際に困ったことが起きます。
その結果、起きていること
- 必要のない値引きをしてしまう
- 「これくらいでいいか」と、相場より安く出してしまう
- 極端な場合、お金をもらわずに済ませてしまう
どれも、やさしさから出ています。相手に喜んでほしい、申し訳ない、という気持ちです。
ただ、まずいです。理由を次に書きます。
あなたの給料は、どこから出ているのか
ここが、この記事でいちばん知っておいてほしいところです。
A型事業所の給料は、仕事の売上から支払われます。これは制度としてそう決まっています。
つまり、こうです。
出品したものが売れたお金
→ そこから経費を引いた残り
→ それが、みなさんの給料になります
だから、安く売ると、そのぶん残るお金が減ります。
自分の給料はしっかりもらって、事業所のほうは損をしている。よく考えると、これは変ですよね。
先に安心してほしいので書いておきますが、あなたの給料が減ることはありません。時給での雇用契約で、最低賃金は保証されています。
ただ、この場所を続けていくためには、売上が必要です。そこは、みなさんの仕事とつながっています。この話は、STEP 4 の「あなたの給料と、会社の利益」でもう少し詳しく書きます。
安いほうが喜ばれる、とは限りません

ここは、意外に思われるかもしれません。
同じものでも、値段で価値の見え方が変わります。
| 値段 | 買った人の受け取り方 |
|---|---|
| 100円 | 「まあ、こんなものか」 |
| 1,000円 | 「ちゃんとしたものだな」 |
| 1万円 | 「これは、大事に使おう」 |
中身は同じでも、高く払った人ほど、大事に扱います。これは実際にそうなります。
つまり、安くすることはその商品の価値を、こちらから下げてしまうことでもあります。
あなたが拾い上げて、写真を撮って、説明を書いた商品です。安く見せる必要は、ありません。
ただし、高く取ればいいという話でもありません
ここは、はっきり書いておきます。
法外な金額を請求する、という話ではまったくありません。ぼったくりは、お客さんを裏切ることです。長い目で見れば、必ず損をします。
やることは、これだけです。
適切な金額を、ちゃんといただく。
高くもしない。安くもしない。ちょうどのところで、きちんともらう。それだけです。
値段は、自分で決めなくていいです
「適切な金額」がいくらなのか、自分で判断しなくて大丈夫です。
相場がありますし、値段を決めるのは事業所の仕事です。迷ったら、そのまま聞いてください。
| 値段が分からない | 「これ、いくらで出せばいいですか」 |
| 下げたほうがいい気がする | 「値下げしたほうがいいか、見てもらえますか」 |
| 安くしてと言われた | 「確認しますので、少しお待ちください」 |
とくに3つめが大事です。その場で自分で判断しないでください。「持ち帰って確認する」は、失礼ではありません。仕事として正しいやり方です。
これは、自分の値段の話でもあります
最後に、もう1つだけ。
お金をもらうことにうしろめたさがあると、自分の働きも、安く見積もるようになります。
「自分なんて、この程度で十分」「これ以上もらうのは申し訳ない」。心当たりがある方は、けっこういると思います。
でも、あなたの仕事には、ちゃんと値段がついています。あなたが出品した商品は、実際にお金になっています。それは事実です。
そして、この感覚は就職してから効いてきます。給料の話をするとき、条件を聞くとき、「これくらいで十分です」と先に下げてしまわずに済みます。
お金をもらうことは、悪ではありません。働いた分を受け取るのは、当たり前のことです。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | 安くしたくなったら、一度手を止める(今日やること) |
| 2 | 「これ、いくらで出せばいいですか」と確認する |
| 3 | 売上と給料のつながりを知っておく(STEP 4で詳しく書きます) |
1段目だけで十分です。手が止まれば、それでこの記事の目的は達しています。
まとめ
- 「お金を稼ぐのは悪いこと」は、ドラマや時代劇から刷り込まれたイメージです
- A型事業所の給料は、仕事の売上から出ています。安く売れば、そのぶん残りません
- 安いほうが喜ばれるとは限りません。高く払った人ほど、大事に扱います
- 法外に取る話ではありません。適切な金額を、ちゃんといただくだけです
- 値段は自分で決めなくていいです。「確認します」と持ち帰って構いません
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクでは、値段のことで迷ったら、いつでも確認してもらって構いません。ひとりで判断しなくて大丈夫です。
最後に
今日は、安くしたくなったときに、一度手を止めてみてください。
その値引き、本当に必要でしょうか。
ちゃんといただくことは、悪いことではありません。それが、この場所を続けていくお金になります。
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札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































