📍 はたらく階段|STEP 2
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
先に3行だけ書いておきます。
- 「現場をわかってない」と思ったら、それはたいてい合っています
- ただ、その現場が伝わっていないことが、ほとんどです
- やることは報連相です。今日は、現場で起きたことを1つ伝えるだけで足ります
「現場をわかってない」は、たぶん合っています

まず、その感覚を否定するつもりはありません。
上の立場の人は、その場にいません。だから、見えていないことがあります。見えていないものを判断すれば、ずれた判断になります。当たり前のことです。
そして、あなたの感覚のほうが正確なことは、実際によくあります。毎日その作業をしているのは、あなたのほうだからです。
問題は、そのあとです。
「現場が一番だ」と言う人ほど、現場を報告していません
これは、いろいろな職場で見られることです。
「現場、現場」と言う人ほど、その現場のことを、上の人に報告していません。不満は現場の中では出るのに、上には届いていない。
そして、こうなります。
- 現場で、困ったことが起きる
- 上には言わない(言ってもどうせ、と思う)
- 上は、知らないまま判断する
- ずれた指示が来る
- 「やっぱり現場をわかってない」→ 1に戻る
これ、回っています。そして、回るたびに「上は分かっていない」という確信だけが強くなります。
止められるところは1か所しかありません。2番目です。
なぜ、言わないのか
ここも、責める話ではないので書いておきます。理由は、だいたいこの3つです。
- 言っても変わらなかった経験があるから。前の職場で流された記憶があれば、誰でも言わなくなります
- 「こんなこと言うほどでもない」と思っているから。自分の中では小さいことに見えます
- 文句だと思われそうだから。波風を立てたくない、という気持ちは自然です
どれも、おかしくありません。ただ、事実として1つだけ言えることがあります。
言わないと、絶対に伝わりません。察してもらえることは、まずありません。
現場を知っているのは、強みです
見方を変えると、こうなります。
あなたは、上の人が持っていない情報を持っています。これは、その場にいる人にしか手に入りません。
「現場をわかってない」と思えるということは、あなたのほうが分かっているということです。
ただ、持っているだけでは、価値になりません。出したところで、はじめて仕事になります。
そして、これはあなたにしかできない仕事です。上の人がどれだけ優秀でも、その場にいない以上、自力では手に入りません。
やることは、報連相です

特別なことは何もありません。報告・連絡・相談、そのものです。
変えるのは、形だけです。
| 文句の形 | 報告の形 |
|---|---|
| 「現場をわかってない」 | 「実際には、こうなっています」 |
| 「あんな指示じゃ無理」 | 「その手順だと、◯◯のところで止まります」 |
| 「上は何も知らない」 | 「これ、伝わってないかもしれないので言っておきます」 |
| 「みんな困ってる」 | 「今週、同じところで3人詰まっていました」 |
中身は同じです。向きだけが違います。
文句は現場の中で消えます。報告は上まで届きます。言っていることが同じでも、届く場所が変わります。
まずは事実を伝えましょう
ここが大事なところです。
意見も、改善案も要りません。起きたことを、そのまま伝えるだけで十分です。
「今日、◯◯の作業が3回止まりました」
「この手順、Aさんも同じところで詰まっていました」
「この道具、最近よく引っかかります」
どう判断するかは、受け取った側の仕事です。あなたが答えまで用意する必要はありません。
まずは、事実を伝えるようにしましょう。「無理です」より「3回止まりました」のほうが、受け取る側は動きやすくなります。
そして、慣れてきたら、そのときの詳しい状況や、なぜそうなったかの理由も伝えられるようになるといいですね。
ただ、順番は事実が先です。理由から入ると言い訳に聞こえてしまうことがありますが、事実を先に置けば、そのあとの理由は説明として伝わります。
まずは日報
口で言うのは、勇気が要ります。言うタイミングも難しい。
だから、日報に1行書くのがいちばんラクです。
日報の「できなかった理由」の欄が、そのまま現場の報告になります。
出品 6件/10件
できなかった理由:商品の状態が悪いものが多く、確認に時間がかかりました
これで、現場の情報が1つ、上に届きました。文句をひとことも言っていません。
毎日1行ずつ積み上がると、読む側には流れが見えてきます。1回では小さく見えることでも、3日続けば動きます。
伝えたのに変わらないときは
正直なところも書いておきます。
何度伝えても、何も変わらないことはあります。それは実際に起こります。
そのときは、報告の仕方の問題ではありません。やり方を変える話ではなく、相手を変える話になります。
- サービス管理責任者か生活支援員に伝えてください
- その相手がまさにその人だったときは、管理者に直接でも構いません
- 事業所の外に相談したいときは、担当の相談支援専門員にも話せます
そして、日報に書いたことは記録に残ります。「言ったのに伝わっていない」ではなく、「いつ、何を伝えたか」が残るのは、あなたの側の強みになります。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | 現場で起きたことを1つ、日報に書く(今日やること。事実だけでいい) |
| 2 | 文句の形が出てきたら、報告の形に言い換える |
| 3 | 気づいた時点で、その場で伝える |
1段目だけで十分です。1行書けたら、その日は終わりです。
そして、書けない日があっても大丈夫です。報告は、しんどい日にやるものではありません。
いきなりできなくて大丈夫です
言わない状態が長いほど、最初の1回は重くなります。それが普通です。
やることは1つだけです。少しずつ、意識づけていく。週に1行でも十分です。
1か月くらい経ったら、1か月前の自分を思い出してみてください。
| 1か月前 | 「現場をわかってない」と、心の中で思っていた |
| いま | 「実際にはこうなっています」と、1行書けている |
比べる相手は、周りではなく1か月前の自分です。ただし、調子が落ちている時期は比べないでください。必ず悪く見えます。
まとめ
- 「現場をわかってない」は、たぶん合っています。その場にいないので、当然です
- ただ、「現場が一番だ」と言う人ほど、現場を報告していません。だから、ずっとずれ続けます
- 現場を知っているのは強みです。ただし、出さないと価値になりません
- 変えるのは形だけ。「現場をわかってない」→「実際には、こうなっています」
- まずは事実から。慣れてきたら、状況やその理由も伝えられるといいですね
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクでは、現場で気づいたことを日報に書いてもらえれば、それが次の判断の材料になります。小さいと思うことでも構いません。
最後に
今日は、現場で起きたことを1つ、日報に書いてみてください。
意見はいりません。「こうなっていました」だけで十分です。
それが届いて、はじめて「現場をわかっている人」が1人増えます。
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札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































