📍 はたらく階段|STEP 2
この記事は、札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクが、A型事業所から就職までに身につけたいことをまとめたシリーズの1本です。順番や、いま自分がどの段にいるかはシリーズの目次と読み方をご覧ください。全部読まなくて大丈夫です。
先に3行だけ書いておきます。
- 世の中は理不尽です。そして、それはなくなりません
- 正しさを学んできた人ほど、深く傷つきます。弱いからではありません
- A型事業所は、その乗り越え方を学んでから社会に出るための場所です
理不尽は、世の中にあって当たり前のものです

先に、身も蓋もないことを書きます。
- 悪いことをした人が、そのまま得をすることがあります
- 正しいと思っている主張が、通らないことがあります
- おかしいことを指摘したのに、こちらが白い目で見られることがあります
- まじめにやっている人より、うまく立ち回った人が評価されることがあります
これが、社会です。そして、これはあなたの障害のせいでも、能力のせいでもありません。もともと、そういうふうに動いています。
傷つくのは、あなたが真面目だからです
ここが、いちばん書いておきたいところです。
私たちは学校で、「正しいことをしなさい」と教わってきました。うそをつかない、ずるをしない、困っている人を助ける。学校の外でも、正義というものは当たり前のこととして扱われます。
ネクサスリンクに来られる方を見ていると、純粋で、まじめで、正義感の強い方が本当に多いと感じます。
だからこそ、こうなります。
学んできた「正しさ」と、目の前の「理不尽」のあいだに、大きなギャップがある
そのギャップで、深く傷ついてきた方がたくさんいます。
正しいことをしたのに責められた。おかしいと言っただけなのに、扱いづらい人にされた。まじめにやっていたのに、報われなかった。そして、そこで働けなくなった。
はっきり書いておきます。
傷ついたのは、あなたが弱かったからではありません。まっすぐだったからです。ずるい人は、こういうことでは傷つきません。
ただ、恨んでも諦めても、何も変わりません
ここからが、しんどい話です。
| 恨む | 自分の中だけで燃え続けます。相手には1ミリも届きません |
| 諦める | 動かなくなります。状況はそのまま残ります |
どちらも、自分だけが消耗します。
「恨むな」と言いたいのではありません。理不尽な目に遭えば、腹が立つのが当たり前です。その感情は正しいです。
ただ、効果がありません。そこだけは、正確に知っておいたほうがいいと思います。
その乗り越え方を学ぶのが、A型事業所です

ここが、この記事の芯です。
理不尽そのものは、なくせません。だから、付き合い方のほうを覚えます。
そして、それをいきなり一般企業でやろうとすると、また同じことになります。支えのない場所で理不尽に当たると、前と同じ形で崩れます。
A型事業所は、雇用契約を結んで働く職場でありながら、支援がついている場所です。ここには、こういう条件がそろっています。
- 本当の仕事があります。納期もあれば、お客さんもいます
- 失敗しても、生活が終わりません。最低賃金は保証されています
- 相談できる人がいます。サービス管理責任者、生活支援員、職業指導員
理不尽との付き合い方を練習するのに、これ以上の場所はありません。ここで身につけてから出る。それが、A型事業所の役割の1つです。
何を学ぶのか
「乗り越え方」と言っても、精神論ではありません。具体的にはこういうことです。
| 起きたこと | 学べること |
|---|---|
| 正しいことを言ったのに、通らなかった | 通し方を変える。やってから言うと、通りやすくなります |
| 評価が不公平に感じた | 記録を残す。日報に数字で書いておけば、あとから消えません |
| 正しさを言ったら、煙たがられた | 正しさより、順番と言い方。文句ではなく報告の形にすると届きます |
| 相手の言うことが理解できない | 確認する。ずれていただけのことが、けっこうあります |
| どうしても納得できない | 持っていく先を変える。サビ管、生活支援員、管理者 |
気づかれたかもしれませんが、これまでこのシリーズで書いてきたことばかりです。
1本ずつは小さな話ですが、まとめると「理不尽の中でも手が動く状態」を作るための道具になっています。
スポンジのつもりで、吸っておいてください
理不尽なことがあった日は、こう思ってみてください。
「これは、何の練習だろう」
腹は立ちます。立っていいです。そこは押さえなくて構いません。
ただ、そのぶん1つだけ持ち帰ると、次から同じ思いをする回数が減っていきます。
楽しんで、とまでは言いません。しんどいものはしんどいです。でも、スポンジのように吸えるものは吸っておくと、あとで効いてきます。
同じ理不尽に2回あったとき、1回目より落ち着いている自分に気づけたら、それが乗り越えたということです。
ただし、我慢の話ではありません
ここは、はっきり分けておきます。
次のものは「理不尽」ではありません。あってはならないことです。
- 人格を否定される、大声を出される、繰り返し責められる
- 障害を理由にした差別や、必要な配慮の拒否
- 働いた時間がつかない、決まりに反することをさせられる
これらは練習の対象外です。耐える必要はまったくありません。
- サービス管理責任者か生活支援員に伝えてください
- その相手がまさにその人だったときは、管理者に直接でも構いません
- 事業所の外なら、担当の相談支援専門員にも話せます
「社会はそういうものだから」と言って我慢させるための記事ではありません。そこだけは、間違えないでください。
やり方は、3段です
| 段 | やること |
|---|---|
| 1 | 理不尽なことがあったら、その日のうちに1行書いておく(今日やること) |
| 2 | 「これは何の練習だろう」を1つだけ考えてみる |
| 3 | 次に同じ場面が来たら、1つだけ変えてみる |
1段目だけで十分です。書くだけで、頭の中で回り続けるのが少し止まります。
そして、考えられない日があっても大丈夫です。傷ついた直後に学ぼうとしなくていいです。落ち着いてからで足ります。
いきなりできなくて大丈夫です
理不尽に慣れる必要はありません。慣れなくていいです。
ただ、「そういうものがある」と知っているだけで、消耗は減ります。期待していたところから落ちるのが、いちばん痛いからです。
1か月くらい経ったら、1か月前の自分を思い出してみてください。
| 1か月前 | 理不尽な出来事を、何日も引きずっていた |
| いま | 腹は立つが、次にどうするかを1つ考えられている |
比べる相手は、周りではなく1か月前の自分です。ただし、調子が落ちている時期は比べないでください。必ず悪く見えます。
まとめ
- 理不尽は、世の中にあって当たり前のものです。なくなりません
- 傷ついたのは、まっすぐだったからです。弱かったからではありません
- ただ、恨んでも諦めても、相手には届きません。自分だけが消耗します
- その乗り越え方を学んでから出るのが、A型事業所です。失敗しても生活が終わりません
- ハラスメントや差別は「理不尽」ではありません。耐える必要はまったくありません
札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクは、理不尽と出会っても崩れずに済む形を、一緒に探す場所です。ひとりで抱えなくて大丈夫です。
最後に
あなたが学んできた正しさは、間違っていません。捨てる必要もありません。
ただ、正しさだけでは通らない場所があるというだけです。
その通し方を、ここで覚えていきましょう。スポンジのつもりで、1つずつ。
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札幌市東区の就労継続支援A型事業所ネクサスリンク
































