「札幌のA型事業所で働いたら、実際にいくらもらえるんだろう?」「最低賃金って、本当に守られているの?」――そう思って検索したあなたに、まず数字をひとつだけ覚えてほしいのです。2025年10月4日から、北海道の最低賃金は時給1,075円になりました。札幌の就労継続支援A型事業所で働く人にも、この金額がそのまま適用されます。
ただ、最低賃金の数字だけを見ても、自分の毎月の暮らしがどうなるかは見えてきません。週20時間で働いたらいくらか、東京や大阪と比べてどうなのか、減額される「特例」とは何か――この記事では、札幌の就労継続支援A型事業所のスタッフ目線で、2026年いまの現状をやさしく整理していきます。焦らず、ひとつずつ一緒に確かめていきましょう。
結論を3行で
1. 札幌のA型事業所の最低賃金は時給1,075円(2025年10月4日改定、65円引き上げ)。週20時間勤務なら月給はおよそ9万2千円が目安です。
2. 全国比では中位。東京1,226円との差は151円ですが、北海道は2025年改定で過去最大の引き上げが行われ、底上げが進んでいます。
3. 「減額特例」で時給が下がるケースは制度上ありえます。雇用契約書と実態をていねいに確かめれば防げます。
就労継続支援A型の最低賃金は札幌で時給1,075円|2025年10月改定の最新情報

札幌の就労継続支援A型事業所で働くとき、必ず保証される時給の下限が「最低賃金」です。北海道は2025年(令和7年)9月4日に北海道労働局長が官報公示し、2025年10月4日から時間額1,075円に改定されました。前年度から65円の引き上げで、これは過去最大級の上げ幅です(出典: 北海道労働局「最低賃金について」)。
2025年10月4日に北海道の最低賃金が65円引き上げで1,075円に
北海道の最低賃金は、過去数年で着実に上がり続けてきました。2024年度の1,010円から、2025年度は一気に1,075円まで引き上げられました。これは北海道地方最低賃金審議会の答申を経て決まったもので、札幌市・函館市・旭川市・釧路市など、北海道のどの市区町村でも同じ金額が適用されます。
大事なのは、この最低賃金が「正社員かパートか、雇用形態にかかわらず、北海道で働くすべての労働者に適用される」という点です。つまり、A型事業所の利用者として雇用契約を結んで働いている人にも、当然この1,075円以上が支払われなければなりません。
A型事業所には最低賃金法が適用される(B型との違い)
同じ就労継続支援でも、A型とB型では最低賃金の扱いがまったく違います。整理すると次の通りです。
| 項目 | 就労継続支援A型 | 就労継続支援B型 |
|---|---|---|
| 雇用契約 | 原則あり(労働者) | なし(利用者) |
| 最低賃金法の適用 | あり(時給1,075円以上) | なし(工賃として支払い) |
| 北海道の平均額 | 月額92,082円(A型雇用型平均) | 月額27,361円(B型平均) |
| 社会保険 | 条件次第で加入 | 原則加入なし |
北海道のA型事業所(雇用型)の平均月収は92,082円というデータがあります(出典: 北海道庁「工賃(賃金)実績について」)。一方でB型事業所は雇用契約がないため最低賃金法の対象外で、平均月額は27,361円。同じ「就労継続支援」という名前でも、収入面ではおよそ3倍以上の差があります。「働けるなら少しでも収入を増やしたい」と思う方にとっては、この違いは無視できません。
「B型からA型へのステップアップを考えてみたい」と感じた方は、B型事業所が減るいま、最低賃金保証のA型へステップアップする3つの理由もあわせて読んでみてください。
【早見表】就労継続支援A型の最低賃金で札幌でいくらもらえる?週20時間〜フルタイム別月給シミュレーション

時給1,075円という数字を、毎月の月給に置き換えるとどうなるのでしょうか。札幌のA型事業所で多い勤務パターンで早見表を作ってみました。
| 勤務パターン | 1日あたり | 週あたり | 月あたり(4.3週換算) |
|---|---|---|---|
| 週20時間(4時間×5日) | 4,300円 | 21,500円 | 約92,450円 |
| 週25時間(5時間×5日) | 5,375円 | 26,875円 | 約115,560円 |
| 週30時間(6時間×5日) | 6,450円 | 32,250円 | 約138,675円 |
| 週40時間(8時間×5日) | 8,600円 | 43,000円 | 約184,900円 |
週20時間勤務(精神・発達の方の標準ライン)の月給
札幌のA型事業所では、精神障害や発達障害をお持ちの方を中心に、週20時間(1日4時間×5日)から始める方が多いのが実際のところです。最低賃金1,075円で計算すると、月給はおよそ9万円台前半。先ほど紹介した北海道全体の平均92,082円とほぼ重なる金額です。
「思ったより少ない」と感じるかもしれません。けれど、この金額は体調を崩さずに毎月安定して受け取れる収入でもあります。一般就労で週40時間働いてすぐ体調を崩してしまうより、週20時間で続けるほうが、結果的に年収ベースで上回ることはよくあります。
フルタイム(週30時間)の月給
体力と希望に応じて、A型事業所でも週30時間や週40時間で働く方もいます。週30時間なら月13万円台、週40時間なら月18万円台です。札幌の平均的な家賃(1Kで4〜5万円台)を考えると、週30時間以上の勤務なら一人暮らしも視野に入ってきます。
手取りはここから雇用保険・利用料・交通費を引いた額
上の早見表は額面(総支給額)です。実際の手取りは、ここから次のものを差し引いた金額になります。
- 雇用保険料(給与の0.6%程度)
- A型事業所の利用料(多くの方は所得に応じて0円〜の負担上限あり)
- 交通費(事業所によって支給有無が異なる)
- 条件を満たす場合は社会保険料(健康保険・厚生年金)
とくに2026年10月から始まる「106万円の壁」撤廃の動きは、A型利用者の手取りに直接影響します。詳しい仕組みは106万円の壁が撤廃されるとA型事業所の利用者はどうなる?手取りや働き方への影響を札幌の事業所がわかりやすく解説でまとめています。
「実際の生活で札幌1,075円はどこまで持つのか」については、時給1,075円!札幌の就労継続支援A型で一人暮らしはできる?給料と生活費を徹底シミュレーションで、家賃・食費・光熱費まで含めた実例を出しています。
札幌(北海道)の最低賃金は他県と比べて高い?低い?2025年改定後の他県比較表

「札幌は最低賃金が安いって聞いたけど、本当?」――そう思って引っ越しや転所を考える方も少なくありません。2025年改定後の他県との比較で、札幌の位置を確かめてみましょう。
全国上位5県と札幌の比較
| 順位 | 都道府県 | 2025年度 最低賃金 | 札幌(1,075円)との差 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 1,226円 | +151円 |
| 2位 | 神奈川県 | 1,225円 | +150円 |
| 3位 | 大阪府 | 1,177円 | +102円 |
| 4位 | 埼玉県 | 1,141円 | +66円 |
| 5位(同率) | 千葉県・愛知県 | 1,140円 | +65円 |
| — | 北海道 | 1,075円 | — |
東京とは時給で151円差。週20時間×4.3週=86時間で計算すると、月給ベースで約13,000円の差になります。「札幌は最低賃金が安い」というのは、首都圏との比較では確かにその通りです。ただし、札幌は家賃や物価が首都圏より大幅に低いので、手元に残る生活余力は意外と差が小さいのが実感です。
全国下位3県と札幌の差
| 順位 | 都道府県 | 2025年度 最低賃金 | 札幌との差 |
|---|---|---|---|
| — | 北海道(札幌) | 1,075円 | — |
| — | 青森県 | 1,029円 | −46円 |
| 最下位(同率) | 高知県・宮崎県・沖縄県 | 1,023円 | −52円 |
北海道の1,075円は、東北や九州・沖縄と比べると52円ほど高い水準。北海道は全国の中で「中の上」に位置しています。少なくとも「札幌のA型は他地方より極端に安い」ということはありません。
2025年改定で全47都道府県が初の1,000円超え
2025年改定の大きなニュースは、全国加重平均が1,121円となり、47都道府県すべてで初めて1,000円を超えたことです(出典: 厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」)。引き上げ額の全国平均は66円で、1978年の制度開始以降で最高でした。
政府は2030年代半ばまでに全国平均1,500円を目標に掲げていて、北海道もこの流れに連動して上がり続ける見込みです。「来年も上がる前提」で生活設計を立てておいて損はありません。
就労継続支援A型の最低賃金が下がる「減額特例」の落とし穴|札幌で気をつけるべきこと

原則として、A型事業所では最低賃金1,075円が必ず守られます。ただ、制度上はこれを下回ることが許される「減額特例」という仕組みがあります。これを知らないまま事業所を選ぶと、思わぬところで時給が下がっていた、ということが起こりえます。
減額特例とはどんな制度か
正式には「精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者」に対する最低賃金の減額特例許可制度といいます。事業者が労働基準監督署長の許可を取った場合に限り、最低賃金より低い時給で働かせることが認められる仕組みです。あくまで「特例的な措置」とされていて、原則ではありません。
雇用契約から非雇用契約への変更で時給が半額以下になった事例
2024年には、東京都内のA型事業所で、利用者と雇用契約を更新せず「非雇用型」に切り替え、時給を約1,100円から500円前後まで下げていたケースが報じられました。仕事内容は以前とまったく変わらないのに、報酬だけが半額以下になっていたという内容です。
札幌でも、似たような時給の急減を経験したという声は耳にします。詳しい経緯と当事者の証言は就労継続支援A型事業所の最低賃金1,100円→500円に激減!説明なしの一方的減額があなたにもでまとめています。
減額特例を使う事業所か見抜く3つのチェック
- 雇用契約書に時給がいくらと書かれているかを必ず確認する。「最低賃金額以上」と書かれていても、実際の数字を別途確かめる
- 「非雇用型」「訓練就業」といった言葉が出てきたら、それは雇用契約ではなく最低賃金が適用されない働き方になっている可能性が高い
- 同じ仕事で時給が下げられたら、明確な理由(業務内容の変更や能力評価の根拠)の説明を求めて文書で残す
札幌で最低賃金1,075円のA型事業所を選ぶときに確かめたい3つのこと

最低賃金は守られて当然のもの。だからこそ、見学の段階で次の3つを確かめておくと安心です。
雇用契約書に時給がきちんと書かれているか
体験や見学のときに「契約書はどんな形式ですか」「時給は具体的に何円ですか」と直接聞いてみてください。口頭で「最低賃金以上です」とだけ答える事業所は要注意。きちんと数字を出して説明できるところを選びましょう。
生産活動の収益が利用者の賃金総額以上か
A型事業所には、生産活動の収益から経費を引いた額が、利用者の賃金総額以上でなければならないという基準があります。これを満たさない事業所は、経営改善計画書の提出が義務づけられます。札幌市の障害福祉サービス情報公表制度のページで、各事業所の状況を確認できます。
同じ最低賃金でも積み上がるスキルがあるか
これがいちばん見落とされがちなポイントです。同じ時給1,075円でも、軽作業しか経験できない事業所と、ECサイト運営・データ入力・AI活用・資格取得サポートなど後で武器になるスキルを身につけられる事業所では、5年後・10年後の年収カーブがまったく違ってきます。
札幌でA型事業所をいくつか比較してみたい方は、札幌の就労継続支援A型事業所一覧と自分に合った事業所の選び方【2026年度版】を起点に検討するのがおすすめです。
札幌の就労継続支援A型の最低賃金に関するよくある質問
Q1. 北海道のA型事業所は全部1,075円ですか?
最低賃金が1,075円なので、それを下回ることはできません。ただし、それより高い時給を払う事業所はあります。札幌市内でも、生産活動の収益が大きい事業所は1,100円や1,150円といった時給を出していることもあります。求人情報サイトで「就労継続支援A型 札幌 時給」で検索すると、実際の幅が見えてきます。
Q2. 最低賃金より低い時給を提示されたら違法ですか?
原則として違法です。最低賃金法第4条に基づき、事業者は最低賃金以上の賃金を支払う義務があります。これを下回る雇用契約を結んでも、その契約は無効となり、最低賃金額で契約したものとみなされます。違反した場合は最大50万円の罰金が科される可能性があります。
例外は、先ほど触れた「労働基準監督署長の許可を得た減額特例」のみ。許可があるかどうかは事業所に確かめる権利があります。
Q3. 札幌の最低賃金1,075円で週20時間働くと、社会保険には入りますか?
2026年10月以降、いわゆる「106万円の壁」が段階的に撤廃される予定です。これに伴い、週20時間以上で働く方の社会保険加入の条件が変わります。詳しい影響は106万円の壁が撤廃されるとA型事業所の利用者はどうなる?をご覧ください。
Q4. 来年(2026年度)の最低賃金はどうなりますか?
例年、夏に厚生労働省から目安が示され、各都道府県の審議会が答申、10月前後に発効される流れです。政府目標が「2030年代半ばまでに全国平均1,500円」なので、北海道も毎年50〜70円ペースの引き上げが続く可能性が高いと見られています。最新情報は北海道労働局の最低賃金ページで確認できます。
まとめ|札幌で就労継続支援A型の最低賃金を「金額」だけで決めないために
札幌のA型事業所の最低賃金は、2025年10月4日からの時給1,075円。週20時間で月9万円台前半、週30時間で月13万円台が目安です。全国比では中位ですが、ここ数年の引き上げペースは過去最大で、底上げが続いています。
ただ、最低賃金の数字だけで事業所を選ぶと、後から「同じ時給なのに、こちらの事業所では何のスキルも積み上がらなかった」と気づくことがあります。札幌でA型を選ぶときは、「時給の額」と「5年後の自分が手にしているもの」の両方を見てください。雇用契約書をきちんと出してくれるか、生産活動の収益が公表されているか、後で武器になる仕事に関われるか。この3つは、見学のときに必ず確かめておきたいポイントです。
札幌でA型事業所を比べてみたい方、自分に合うかどうか実際に見てみたい方は、見学・体験のお問い合わせを受け付けています。最低賃金の話だけでも、もっと聞きたいことがあれば、ぜひ気軽に声をかけてください。
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