結論を3行で
1. 札幌で動画編集に携われるA型事業所は限られますが、ネクサスリンクではインタビュー動画・イベントのダイジェスト・お店のショート動画など、実際に納品する案件を作っています。
2. 未経験の方はまずCanvaから。3か月後には実際の飲食店のリール動画を作れるようになる方もいます。映像業界の標準ソフトPremiere Proにも触れられます。
3. 華やかに見えて、実際は地道なカット編集の積み重ね。そこも正直にお伝えします。もし合わなくても、飲食・EC・ITなどほかの道があります。
「動画編集をやってみたい」「SNSの動画を作れるようになりたい」。でも、未経験だし、自分にできるか不安——そう思って、札幌のA型事業所を探していませんか。
この記事に出てくるのは、札幌の就労継続支援A型事業所ネクサスリンクで動画制作を担当している職業指導員の小川さん。休みの日にもMVや企業CMを見て、「短い時間で何をどう伝えるか」を研究しているような人です。その小川さんに、動画の仕事のことをひとつずつ聞きました。1日の流れも、使っているソフトも、想像よりずっと地味な作業のことも、そのまま書いています。
札幌で動画編集ができるA型事業所は限られている

札幌にはA型事業所が100か所以上ありますが、その多くは軽作業や清掃が中心で、動画編集を業務にしている事業所はごく一部です。パソコンを使った映像制作に携われる場所は、簡単には見つかりません。
また、ホームページに「動画編集」と書いてあっても、実際の案件が少ないこともあります。見学のときに「今、動画の仕事はどのくらいありますか」と具体的に聞くのが確実です。ネクサスリンクのIT・Web業務の全体像はEC・IT・Webデザイン・データ入力のサービス紹介でまとめています。
実際に作っている動画と、1本にかかる時間

ネクサスリンクの動画編集は、「練習用の課題」ではありません。どんな動画を作っているのか、小川さんに聞きました。
「実際に納品した案件だと、インタビュー動画、イベントのダイジェスト、宣伝系のショート動画などがあります。あとは提携企業の飲食店事業のショート動画ですね」
- インタビュー動画:話している内容が伝わるよう、間や流れを整える
- イベントのダイジェスト:長時間の素材から、見どころを組み立て直す
- 宣伝系のショート動画:短い尺で印象に残す構成を考える
- 提携企業の飲食店事業のショート動画:お店の魅力をSNS向けに切り出す
最後の飲食店のショート動画は、ネクサスリンクらしい仕事です。グループでは調理パンやお弁当づくり、たこ焼き店などの飲食の仕事も動いていて、そこで作られる商品やお店の魅力を、動画チームがSNS向けの映像に仕立てる。事業所の中で仕事が回っているのが実感できる案件です。
かかる時間は案件によってさまざまです。
「長いものだと2週間以上かかるものもありますが、ショート動画だと1日で作ります。基本的には1人で担当してもらいます」
1つの案件を、1人で最後まで担当する。これがネクサスリンクの動画の仕事の基本形です。工程を細かく分けて流れ作業にするのではなく、素材を受け取ってから納品まで、自分の手で仕上げます。
バーチャル職員「ひより」のInstagramリール動画

自社の発信としては、バーチャル職員「ひより」が出演するInstagramのリール動画(@nexuslink.sapporo)も制作しています。短い尺で見る人の心に残るよう、テンポや見せ方を工夫する——自分が作った動画が実際にSNSで公開されるのは、大きなやりがいにつながります。サムネイルの制作はWebデザインの仕事とも地続きで、両方に関わっている方もいます。
動画編集の1日の流れ

1日の流れを、朝から順に教えてもらいました。
「まず自分に振り分けられたタスクを確認します。クライアントの要件や与えられた素材を確認して、全体の作業イメージを描きます。その後、実際に編集を始めます。修正や納品を考えると、作業が終わる1時間前の14時には1度書き出して、修正指示を待ちます。修正後は何度も確認して納品します」
整理すると、こうなります。
- 自分に振り分けられたタスクを確認する
- クライアントの要件と素材を確認する
- 全体の作業イメージを描く
- 編集を始める
- 14時に一度書き出して、修正指示を待つ
- 修正して、何度も確認して、納品する
注目してほしいのは5番目、「14時」です。その日の作業を終える1時間前に、いったん形にして見せておく。この区切りがあると、修正のやりとりを持ち越さずに済み、納期にも余裕が生まれます。締め切りから逆算して自分の時間を組み立てる——これは動画に限らず、どんな仕事でも通用する感覚です。
未経験からの3か月 Canvaから実際のリール制作へ

「いきなりPremiere Pro」ではありません。未経験の方が最初に触るのは、もっと手軽なツールです。
「未経験の方はまずはCanvaに慣れてもらい、動画制作の基本的な部分を覚えてもらいます。3か月後には実際の飲食店のリール動画などを作ってもらっています」
3か月。決して長くはない期間で、練習ではなく本番の動画に手が届きます。もちろん、いきなり1本まるごとではありません。任される案件は、その人がいま持っているものに合わせて調整されます。
- カットのみの案件
- 文字起こしとテロップ編集の案件
- 慣れてきたら、素材確認から納品まで1本を通して
「一人ひとりの知識や経験に合わせて、担当する案件の難易度や内容を調整しています。もちろん、納期に間に合わない場合や難しい工程がある場合は、職業指導員がサポートやフォローを行いますので、安心して仕事に取り組んでいただけます」
パソコン操作そのものが不安な方は、データ入力から始めて慣れていく道もあります。
使うソフト 業界標準のPremiere Proに触れられる

「動画編集ソフトはPremiere Pro、Canvaを使います。あとは素材によってChatGPTやGeminiなどの生成AI、Photoshop、Illustratorなども使います」
| ソフト | 使う場面 |
|---|---|
| Premiere Pro | 本格的な動画編集。映像業界の標準ソフト |
| Canva | 未経験の方の入口。手軽に動画やデザインを作れる |
| ChatGPT・Gemini | 構成案づくり、素材の整理など |
| Photoshop・Illustrator | 動画に使う画像やテロップ素材の加工 |
ここで大きいのがPremiere Proです。小川さんは、その意味をこう話します。
「映像業界の標準がPremiere ProなどのAdobe製品なので、使いこなせると仕事の幅が増えます」
個人で契約すると高額なソフトを、事業所のハイスペックPCで、実際の案件を通して覚えられる。ここは大きな利点です。同じPhotoshop・Illustratorを使うデザインの仕事やWebデザインの仕事と行き来している方もいます。AIをどう業務に組み込んでいるかはA型事業所でAIを”使いながら覚える”で、利用者さんが作った実物と一緒に紹介しています。
動画編集の”ほんとうのところ”

ここからは、入ってから「思っていたのと違った」とならないように、正直な話を書きます。
想像よりずっと、地味な作業です
「動画」と聞いて想像するより地味な作業はありますか、と聞くと、小川さんは即答でした。
「やはりカット編集ですね。動画制作というと華やかな演出やエフェクトをイメージされることが多いのですが、実際には不要な部分を丁寧にカットしていく地道な作業が多くあります。企業案件では、話す内容や間の取り方など細かな調整が求められるため、現時点ではAIだけに任せることは難しく、地味なカット編集を繰り返しています」
ただ、そう言ったあとに小川さんはこう続けます。
「単純な作業が続いたときは、自分が楽しいと感じる動画編集に取り組むことで、『やっぱり動画を作るのは面白いな』と気持ちを切り替えています」
地味だと正直に言う人が、同じ口で「やっぱり面白い」と言う。この仕事のほんとうのところは、たぶんその両方です。そして細かい調整をコツコツ積み重ねるのが苦にならない人にとっては、この地味さこそが強みになります。一般企業で「細かすぎる」と言われてきた性格が、ここでは価値になるのです。
品質を決めるのは、技術ではありません
「操作を覚えれば良い動画が作れる」と思われがちですが、現場の感覚は違うようです。品質が上がりきらないときのボトルネックはどこかと聞くと、こんな答えが返ってきました。
「技術よりも、『何を伝えたい動画なのか』が曖昧だと、品質は上がりにくいと感じています。目的やターゲットが明確になると、編集の方向性や見せ方も自然と決まってきます。そのため、編集を始める前に『誰に、何を伝えたいのか』を整理することが、良い動画づくりには欠かせないと考えています」
ソフトの操作は練習すれば身につきます。難しくて、そして面白いのは、その手前にある「誰に、何を」を言葉にする作業のほうです。ここが動画編集の芯にあたる部分だと思います。
向いている人と、身につく力
動画編集は、コツコツ取り組むのが好きな人、細かい作業が苦にならない人、何かを作るのが好きな人に向いています。もうひとつ、小川さんが挙げるのは「調べる力」です。
「自分で調べながら学ぶ姿勢のある方です。動画編集は、調べて試しながらスキルを身に付けていく場面が多い仕事なので、その積み重ねが成長につながると感じています」
これは、教える側から見た理想論ではありません。自分に足りないものを聞くと、小川さんはこう答えました。
「編集の経験値です。技術はもちろん大切ですが、経験を積むことで『どの表現が伝わりやすいか』という判断力も身に付いていくと思っています。これからも多くの案件に取り組みながら、より良い編集ができるよう成長していきたいです」
行き詰まったときは参考になる動画を探して演出や構成を研究し、自分なりに試行錯誤して解決しているそうです。つまり小川さんも、いま利用者さんに求めているのとまったく同じやり方で前に進んでいます。最初から詳しい必要はありません。分からないことを、分からないままにしない。それだけです。
働き方の面でも、動画の仕事には特徴があります。
「動画制作は、一人で一つの案件を進めることができるため、コミュニケーションに苦手意識がある方でも、自分のペースで仕事に取り組みやすいと感じています。座ってできる仕事でもあり、特性や体調に合わせた働き方がしやすいことも、相性が良い理由の一つです」
人と話す場面が少ない仕事を探している方は、人と話さない仕事はある?接客・電話が辛い方へもあわせてご覧ください。身につくのは編集ソフトの操作だけでなく、構成を考える力、締め切りから逆算する力、SNSで伝える力。こうしたスキルが将来どうつながるかはA型で身につけたスキルが一般就労につながるキャリアで紹介しています。
もし合わなくても、ほかの道があります

実際にやってみて、「思っていたのと違う」「自分には合わないかも」と感じることもあるかもしれません。それでも大丈夫です。ネクサスリンクには動画編集以外にも、たくさんの仕事があります。
調理パン・お弁当・たこ焼き店などの飲食の仕事、WebデザインやECサイト運営、データ入力などのIT業務まで。一つの仕事に縛られず、事業所を変えずに仕事のほうを変えられます。「やってみたい」を試して、違ったら次へ。その柔軟さが、ネクサスリンクの強みです。
働く環境と、はじめかた

ネクサスリンクは地下鉄東豊線「東区役所前駅」直結。冬場でも地下から濡れずに通えます。雇用契約を結ぶので最低賃金が保証され、週20時間から体調に合わせて働けます。時給や月収例は給料・労働条件のページで公開しています。
動画編集に興味がある方は、まずは見学・体験から。実際の編集画面や作業の様子を見て、自分に合うかをゆっくり確かめてください。見学と体験と面接は目的がそれぞれ違うので、はじめての方は見学・体験・面接はどう違う?を先に読んでおくと安心です。持ち物や質問はA型事業所の見学で確認すべきことにまとめています。
よくある質問
未経験でも動画編集の仕事はできますか?
できます。まずはCanvaで動画制作の基本を覚えるところから始めます。パソコン操作そのものが不安な方は、データ入力から慣れていく道もあります。職業指導員がそばでサポートします。
どれくらいで実際の動画を作れるようになりますか?
個人差はありますが、3か月ほどで実際の飲食店のリール動画などを作っている方がいます。最初はカットのみ、文字起こしとテロップ編集といった案件から始め、少しずつ任される範囲が広がります。
どんなソフトを使いますか?
Premiere ProとCanvaが中心です。素材によってPhotoshopやIllustrator、ChatGPTやGeminiなどの生成AIも使います。映像業界の標準はPremiere Proなので、使いこなせると仕事の幅が広がります。
動画編集が自分に合わなかったら、どうなりますか?
飲食・EC・ITなど、ほかの業務に移れます。事業所を辞めずに仕事のほうを変えられるので、一つに縛られず自分に合う仕事を探しながら働けます。
見学だけでも大丈夫ですか?
もちろんです。実際の仕事内容や雰囲気を見て、ゆっくり検討してください。東区役所前駅直結なので、冬でも通いやすい立地です。
札幌で動画編集に携われるA型事業所は限られますが、ネクサスリンクなら、インタビュー動画やイベントのダイジェスト、お店のショート動画といった実際に納品する仕事に、未経験から関われます。Canvaから始めて、3か月後には本番の動画へ。地味な作業の積み重ねの先に、自分の作ったものが世に出る瞬間があります。まずは見学・体験から、お気軽にどうぞ。
お話を聞いた人|小川さん(職業指導員・動画制作担当)
以前通っていたB型事業所で「漫画を動画にする作業」に出会い、動画の面白さを知る。編集を学び続けるうちに職業指導員へ。休日は睡眠の質を大切に、軽く散歩やストレッチ。MV・ボカロ作品・企業CMから構成や見せ方を学んでいる。
見学・体験のお問い合わせ


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素敵な仲間や先輩が待っていますよ!

































