「この子は将来、働けるのだろうか」——障害のあるお子さんを持つ親御さんなら、一度は頭をよぎる不安ではないでしょうか。
特別支援学校を卒業したけれど一般企業への就職が難しかった。就職したものの、職場に馴染めず退職してしまった。今はずっと家にいて、次の一歩が見えない。そんな状況で、親御さん自身が疲れてしまっていることもあるかもしれません。
この記事は、札幌で就労継続支援A型事業所を運営しているネクサスリンクが、親御さんの目線に立ってお伝えするものです。「就労継続支援A型」という制度がどんなものなのか、お子さんにとってどんな場所になりうるのかを、できるだけわかりやすくお話しします。
就労継続支援A型はお子さんが「雇用契約を結んで働ける」場所です

就労継続支援A型(以下、A型)は、障害や難病があり一般企業での就労が難しい方が、事業所と雇用契約を結んで働くことができる障害福祉サービスです。
「雇用契約を結ぶ」という点がポイントです。最低賃金が保証されるため、お子さんは支援を受けながら「自分で働いて、自分のお金を得る」経験を積むことができます。
似た名前のサービスに「就労継続支援B型」や「就労移行支援」がありますが、大きな違いは以下のとおりです。A型は雇用契約を結んで最低賃金以上の給与が保証される制度で、B型は雇用契約を結ばず自分のペースで通える代わりに工賃はA型より低くなります。就労移行支援は原則2年の利用期限内で一般企業への就職を集中的に目指すサービスです。
A型には利用期間の制限がなく、原則18歳から64歳までの方が対象となります。障害者手帳をお持ちの方はもちろん、手帳がなくても医師の診断があれば利用できる場合があります。お住まいの自治体の障害福祉窓口で確認してみてください。
「今すぐ一般就労は難しいけれど、支援があれば安定して働ける」というお子さんにとって、A型事業所は社会とつながり、スキルを積み上げていくための大切な場所になります。
親御さんからよく聞く就労継続支援A型への不安と実際のところ

A型事業所の利用を検討される際に、親御さんからよくいただくご質問や不安の声にお答えします。
「うちの子にできる仕事があるのか心配です」
これは最も多くいただく声です。「A型事業所の仕事」と聞くと、箱詰めやシール貼りといった軽作業をイメージされる方が多いかもしれません。しかし実際には、事業所ごとに業務内容はまったく異なります。
ネクサスリンクでは、ECサイト(ネットショップ)の運営を中心としたIT業務を行っています。具体的には、商品撮影、画像編集、商品データの入力、Webデザイン、動画編集など、業務の種類は多岐にわたります。最初から全部できる必要はありません。未経験からスタートする方がほとんどで、お子さんの得意なことや興味に合わせて、段階的に業務の幅を広げていきます。
「パソコンが好き」「コツコツ作業が得意」「写真に興味がある」——そうした小さな強みが活かせる仕事が、A型事業所には意外とあるのです。
実際にネクサスリンクでは、事業所に用意されたハイスペックPCを使い、Adobe PhotoshopやIllustratorといったプロ仕様のソフトに触れながらスキルを身につけている利用者の方がいます。「うちの子にITなんて無理では」と思われる親御さんもいらっしゃいますが、最初はマウス操作が不慣れだった方が、数ヶ月後には商品画像の加工を一人でこなせるようになるケースも珍しくありません。
▶ 関連記事:ECサイト運営ってどんな仕事?未経験からWebスキルが身につく札幌の就労支援A型の実態
「毎日通えるか不安です」
A型事業所は一般企業と同じフルタイム勤務ではありません。ネクサスリンクの場合、週20時間からの勤務が可能で、1日4〜5時間程度の働き方が基本です。
体調に波がある方も少なくないため、当日の連絡で勤務時間を調整したり、通院日に合わせてシフトを組んだりといった柔軟な対応を行っています。「毎日フルタイムで通い続ける」ことが前提ではなく、お子さんのペースに合わせた働き方ができるのがA型事業所の特徴です。
最初は週3日からスタートし、慣れてきたら日数を増やしていくという進め方も可能です。大切なのは「無理なく続けられること」であり、出勤日数や勤務時間については、支援員と相談しながら調整できます。
「人間関係でまたつらい思いをしないか」
一般企業での就労がうまくいかなかった背景に、職場の人間関係があるケースは少なくありません。親御さんとしては「また同じことにならないか」と心配されるのは当然です。
A型事業所には、一般企業にはない大きな特徴があります。それは、支援員が常にそばにいるということです。業務の進め方だけでなく、体調面や生活面の相談にも対応し、お子さんが安心して働ける環境を整えています。障害への理解がある環境で、特性に合わせた配慮を受けながら働けることは、一般企業との大きな違いです。
ネクサスリンクは東区役所前駅に直結した立地にあり、通勤のストレスが少ない点も、日々の通所を続けるうえで大切な要素です。
「親なきあと」を見据えて就労継続支援A型で今できること

障害のあるお子さんを持つ親御さんの多くが心の奥で抱えているのが、「自分がいなくなったあと、この子はどうなるのか」という不安です。いわゆる「親なきあと」の問題は、お子さんが何歳になっても消えることはありません。
だからこそ、「親がいるうちに」できることがあります。
A型事業所で働くことを通じてお子さんが得られるものは、毎月の賃金だけではありません。毎朝決まった時間に起きて出勤する「生活リズム」、職場の仲間や支援員との「社会的なつながり」、そして自分の力でお金を稼ぐことで生まれる「自信」。これらは、将来お子さんが自立した生活を送るための土台になります。
経済面でも、障害年金とA型の賃金を組み合わせることで、生活の基盤を少しずつ築いていくことができます。たとえば障害基礎年金2級(月額約6.9万円)とA型の賃金(月額約8.5万円)を合わせると、月額で約15万円程度の収入になります。一人暮らしには厳しい金額ですが、グループホームを利用する場合は家賃補助制度もあるため、現実的な生活設計が見えてきます。
近年は、A型事業所で働きながらグループホームで生活するという形で、段階的に自立を進めている方も増えています。いきなり完全な自立を目指す必要はありません。「親と暮らしながらA型に通う」→「A型での就労が安定する」→「グループホームへの入居を検討する」というように、段階を踏んでいくことが大切です。
そして、親御さんが元気なうちにお子さんに合った居場所を見つけておくことが、何よりの備えになります。
札幌で就労継続支援A型事業所を探すときに親御さんに確認してほしいこと

札幌市内にはA型事業所が複数あり、それぞれ業務内容も支援体制も異なります。お子さんに合った事業所を見つけるために、確認しておきたいポイントをまとめます。
まず、お子さんと一緒に見学・体験利用に行ってください。 ホームページやパンフレットだけでは、実際の雰囲気やスタッフの対応はわかりません。多くのA型事業所が無料の見学や体験を受け付けていますので、気になる事業所には気軽に問い合わせてみてください。可能であれば1箇所だけでなく複数の事業所を見学し、比較検討されることをおすすめします。
次に、業務内容がお子さんの特性に合うかを確認しましょう。 軽作業中心の事業所もあれば、IT業務やクリエイティブ業務に特化した事業所もあります。「何ができるか」よりも「何に興味があるか」を軸に考えると、お子さんに合う事業所が見えてくることがあります。見学時には、実際に利用者の方がどんな業務に取り組んでいるかを見せてもらうとイメージが湧きやすくなります。
支援体制も重要な確認ポイントです。 支援員がどのくらい配置されているか、定期的な面談はあるか、体調不良時にどのような対応をしてもらえるかなど、具体的に聞いておくと入所後のミスマッチを防げます。親御さんとの連携を大切にしている事業所かどうかも、確認しておくと安心です。
通いやすさも忘れずに確認してください。 毎日のことですから、駅からのアクセスや通勤経路の負担は長い目で見ると大きな影響があります。お子さんが一人で通えるルートかどうかも、自立の観点から大切なチェック項目です。
札幌のA型事業所を比較検討したい方は、以下の記事もご参考にしてください。
▶ 関連記事:札幌の就労継続支援A型事業所を比較して自分に合った事業所を見つけよう
最初の一歩は「知ること」から始まります

A型事業所の利用を開始するまでのステップは、実はそれほど複雑ではありません。お住まいの地域の相談支援事業所に連絡し、受給者証を申請して、体験利用を経て利用開始——という流れが基本です。
「でも、本人がまだ乗り気じゃないんです」という声もよくいただきます。それでも、親御さんが先に情報収集をしておくことには大きな意味があります。 お子さんのタイミングが来たときに、すぐに動けるよう準備しておくことが、将来の可能性を広げることにつながるからです。
実際に、親御さんが先に見学に来られて「こういう場所があるんだ」と知り、その後お子さんを連れて改めて体験に来てくださるケースは珍しくありません。お子さんにとっても、親御さんが「あそこは良さそうだったよ」と安心して伝えてくれることが、一歩踏み出すきっかけになることがあります。
ネクサスリンクでは、親御さんだけの見学やご相談も歓迎しています。「まだ具体的に決めていないけれど、話を聞いてみたい」という段階で構いません。お子さんの将来について一緒に考えるところから、私たちにお手伝いさせてください。
利用開始までの具体的な手順は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
▶ 関連記事:就労継続支援A型の利用開始までの8ステップ
まとめ
お子さんの「働く」を考えるとき、最初から一般企業でのフルタイム就労を目指す必要はありません。まずはA型事業所で支援を受けながら安定して働く経験を積み、スキルと自信を身につけていく。そうした段階的なステップを踏むことが、結果として一般就労というゴールへの確かな道筋になります。
A型事業所は「終着点」ではなく、お子さんが社会の中で自分らしく働いていくための「出発点」です。お子さんに合った場所は必ずあります。一人で悩まず、まずは「見て・聞いて・確かめる」ことから始めてみてください。
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