私たちの事業所には、双極性障害を抱えながら働いている方が何人もいます。
皆さん最初は「本当に続けられるのかな」と不安そうな顔で見学に来られるんですよね。でも、数ヶ月経つ頃には「ここなら大丈夫かも」と言ってくださる方が多い。
その理由のひとつが、人と関わらなくていい仕事があること。
この記事では、双極性障害の方が札幌で「続けられる仕事」を見つけるためのヒントをお伝えします。特にネットショップ運営という、対人ストレスを最小限に抑えられる働き方について詳しくご紹介しますね。
札幌で双極性障害の方が仕事を続けるのが難しい理由

双極性障害を抱えながら働くのは、正直なところ簡単ではありません。
で、札幌という土地には、それをさらに難しくする要因がいくつかあるんです。
札幌の冬(日照不足)と「気分の波」の関係
札幌の冬って、本州と比べて圧倒的に日照時間が短いんですよね。
12月や1月になると、朝7時を過ぎてもまだ薄暗い。夕方4時にはもう暗くなり始める。曇りの日が続けば、1日のうちほとんど太陽を見ない日もあったりします。
この日照不足、セロトニンの分泌に影響するって言われていて。
冬場に気分の落ち込みが強くなるのは、意志が弱いからじゃないんです。札幌という環境がそうさせている部分が大きい。
「冬になると動けなくなる」「毎年この時期に調子を崩す」という方。まずはその事実を受け入れてほしいなと思います。あなたのせいじゃないので。
札幌の求人に多い「コールセンター」の落とし穴
札幌で仕事を探すと、やたらとコールセンターの求人が目につきませんか?
時給は比較的高め、未経験OK。一見すると働きやすそうに見えます。
ただ、双極性障害の方にとってコールセンターは、けっこうリスクが高いんですよね。
電話の向こうのお客様は、こちらの体調なんて気にしてくれません。クレームを受けることもある。常に感情をコントロールしながら、決められたトークに沿って対応しなきゃいけない。
躁状態のときは「なんでこんなことで怒られなきゃいけないの」ってイライラしやすくなる。うつ状態のときは、そもそも人と話すこと自体がしんどい。
「札幌で仕事探すならコールセンター」ってよく言われますけど、双極性障害の方には正直おすすめしづらいです。
札幌で双極性障害の方に合った仕事の条件とは?

じゃあ、どんな仕事なら続けやすいのか。
大事なのは「自分の状態に合わせて働ける環境」を見つけること。これに尽きます。
気分の波を理解してくれる職場環境
双極性障害の症状って、日によって違いますよね。時間帯によっても変わる。
「今日は調子いいから頑張れそう」と思っていたのに、午後になったら急に集中できなくなったり。逆に、朝は起き上がるのがつらかったのに、昼過ぎから妙に元気になったり。
この気分の波を「怠けてる」「やる気がない」って誤解されない環境。これがまず必要です。
障害特性を理解しているスタッフがいる職場なら、「今日は静かに作業したい」って日も、無理に明るく振る舞わなくていい。それだけで、だいぶ楽になります。
対人ストレスの少ない業務内容
双極性障害の方が仕事を辞める理由で多いのが「人間関係のストレス」なんですよね。
接客業やサービス業だと、常にお客様の表情や言葉に気を配らないといけない。職場の同僚との雑談とか、飲み会への参加を求められることもある。
人との関わりが少なくて、自分のペースで黙々と取り組める仕事。これが「続けやすい仕事」の条件のひとつかなと。
毎日のルーティンが安定している仕事
生活リズムを一定に保つこと。双極性障害の方にとって、これがすごく大事で。
仕事内容が日によってガラッと変わったり、突発的な対応を求められる仕事は、リズムが乱れやすいんですよね。
毎日やることが決まっていて、同じ流れで進められる。予定が立てやすくて、見通しが持てる。そういう仕事のほうが、結果的に長く続けられます。
札幌で双極性障害の方におすすめの仕事3選

ここからは具体的に、札幌で双極性障害の方が働きやすい仕事を3つご紹介します。
「対人ストレスの少なさ」を重視して、おすすめ順に並べました。
【おすすめ①】ネットショップ運営(対人ストレス最小限)
双極性障害の方に一番おすすめしたいのが、ネットショップ運営の仕事です。
ネットショップ運営って、要はインターネット上のお店の運営に関わる仕事ですね。
具体的にはこんな作業があります。
商品の梱包作業。 段ボールに商品を詰めて、緩衝材を入れて、テープで封をする。決まった手順に沿って、黙々と手を動かす感じ。
発送データの入力。 お客様の住所や名前を確認して、パソコンに入力していく。画面とにらめっこしながら、コツコツ進める。
商品の撮影。 スマホやカメラで商品を撮る。背景を整えて、光の当たり具合を調整して、何枚か撮影する。
で、これらの作業に共通しているのが「お客様と直接話さなくていい」ってこと。
対面の接客もなければ、電話対応もない。メールのやり取りはありますけど、その場で即答を求められることはないんですよね。
自分のペースで、目の前の作業に集中できる。
「今日は人と話したくないな」って日でも、手を動かすことでリズムが作れる。うつ状態で頭が回らない日でも、梱包とか入力みたいな決まった作業なら取り組みやすい。躁状態で「もっとやりたい」って日は、作業量を調整することもできる。
実は、札幌市内でネットショップ運営を専門的に扱っているA型事業所って、そんなに多くないんです。この分野に興味があるなら、選択肢に入れてみてください。
【おすすめ②】キッチン・調理補助(PCが苦手な方向け)
「パソコンは苦手なんだよな」「デスクワークより体を動かしたい」って方には、キッチンや調理補助の仕事もあります。
野菜を切ったり、盛り付けをしたり、洗い物をしたり。体を動かしながら、決まった手順で作業を進めていく。
デスクワークでじっと座っていると、ネガティブなことばかり考えちゃう。そういう経験、ありませんか?
体を動かしていると、不思議と気分が紛れることがあるんですよね。
温かい料理の匂いに囲まれながら働く。自分が関わった料理を「おいしい」って言ってもらえる。そういう小さな喜びが、気分の安定につながることもあります。
接客はなくても、厨房内での最低限のやり取りは必要です。でも、お客様の前に出なくていいぶん、対人ストレスは比較的少なめ。
【おすすめ③】Webデザイン・動画編集(スキルを武器にしたい方向け)
PhotoshopやIllustratorを触ったことがある方。動画編集に興味がある方。
そういう方には、Webデザインや動画編集の仕事も選択肢に入ります。
この仕事の良いところは、自分の世界に没頭できること。
画面に向かって、色を調整したり、文字の配置を考えたり、動画のカット割りを決めたり。集中して取り組んでいると、周囲の雑音が気にならなくなる。
双極性障害の方の中には、軽躁状態のときに「過集中」になる方がいるんですよね。普段はなかなか集中できないのに、調子がいいときは何時間でも作業に没頭できちゃう。
その「過集中」を、クリエイティブな成果物に変えられる。それがこの仕事の魅力かなと。
ただ、未経験からいきなりプロレベルの仕事をするのは難しいのも事実。A型事業所であれば、スキルを学びながら実際の業務に携われます。「やってみたいけど自信がない」って方も、まずは基礎から始めてみては。
双極性障害でも通い続けられる札幌の事業所環境

どんなに仕事内容が合っていても、「通い続ける」ことができなければ意味がないんですよね。
事業所を選ぶときに、確認しておきたいポイントをいくつかお伝えします。
悪天候でも安心。「東区役所前駅」直結のメリット
札幌の冬、通勤だけで体力と気力を使い果たしていませんか?
吹雪の日。路面がツルツルに凍った日。横殴りの雪が顔に当たる日。
バス停で待っている間に体が冷え切って、職場に着く頃にはもう何もする気力がない。そんな経験、けっこうあるんじゃないかと思います。
地下鉄駅から直結の事業所なら、天候を気にせず通所できます。
東区役所前駅は、札幌市営地下鉄東豊線の駅。地下道を通ってそのまま建物に入れるので、外を歩く距離を最小限に抑えられるんですよね。
「今日は調子悪いけど、なんとか事業所まで行ければ大丈夫」
そう思えるだけで、通所のハードルはぐっと下がります。
気分の波を「理解してくれる」スタッフの存在
双極性障害の方にとって、何より大切なのは「理解してもらえる環境」です。
「今日はあまり人と話したくない」って日がある。それ、甘えじゃないですから。
障害特性を理解しているスタッフがいる事業所なら、そういう日は黙々とネットショップの梱包作業に集中する、みたいな働き方ができます。
無理に笑顔を作らなくていい。元気なふりをしなくていい。
「今日の調子どうですか?」って聞いてもらえて、正直に答えられる。そんな環境があるだけで、長く働き続けられるものです。
シェフが作る200円のまかないランチ
毎日の食事って、メンタルの安定にけっこう影響するんですよね。
「食欲がない」「何を食べればいいかわからない」「作る気力がない」
うつ状態のときは、食事自体が負担になることがあります。
事業所内でまかないランチが食べられれば、「何食べよう」って悩まなくて済む。
ネクサスリンクでは、併設カフェのシェフが作ったランチを1食200円で食べられます。
温かい食事を食べると、不思議と気持ちが落ち着くことがあって。「今日はお弁当作れなかったから、お昼どうしよう」って心配をしなくていいのは、思った以上に大きいです。
就労継続支援A型事業所という選択肢

ここまで読んで「就労継続支援A型って何?」って思った方もいるかもしれません。
簡単に説明しますね。
A型事業所の特徴:雇用契約を結んで働ける
就労継続支援には「A型」と「B型」があります。
A型事業所の一番の特徴は、事業所と雇用契約を結ぶこと。
雇用契約を結ぶってことは、最低賃金以上の給与が保障されるってことです。
北海道の最低賃金は、令和7年10月時点で1,075円。週20時間以上働けば、月に10万円弱の収入になります。
「働いてるのに、ほとんど収入にならない」ってことがないのは、経済的な安心につながりますよね。
一般就労に向けたステップとして活用できる
A型事業所は、一般企業への就職を目指すステップとしても使えます。
いきなり一般企業で週40時間働くのは不安。でも、何もしないでいるのも焦る。
そんな方にとって、A型事業所は「リハビリ」の場としても機能するんです。
まずは週20時間から始めて、生活リズムを整える。少しずつ体力と自信をつけて、いずれは一般企業への就職を目指す。
そういうステップアップが可能です。実際に、A型事業所での経験を活かして一般企業に就職していく方もいます。
まずは「見学」でオフィスの雰囲気を確かめてみませんか?

ここまで読んで、少しでも興味を持ってもらえたなら。まずは見学に来てみてください。
「でも、まだ障害者手帳持ってないんだよな」
そう思った方、大丈夫です。
A型事業所を利用するには、最終的に受給者証の取得が必要になります。受給者証の取得には、障害者手帳か医師の診断書が必要。
ただ、見学の段階では手帳は要りません。
「A型事業所ってどんなところなんだろう」「自分に合ってるか確かめたい」って段階で、まず見学してみるのがおすすめです。
実際にネットショップの商品を梱包している様子。キッチンで調理しているスタッフ。オフィスの雰囲気や、通所している方の様子。
文章だけじゃわからないことが、見学すればわかります。
札幌で双極性障害の方が働ける場所はあります

双極性障害があるから、仕事ができない。
そう思い込んでいませんか?
確かに、どんな仕事でもできるわけじゃないかもしれない。苦手な仕事、合わない環境もあるでしょう。
でも、自分に合った仕事、理解のある環境を選べば、働き続けることは十分に可能です。
札幌には、双極性障害の方が働ける場所があります。
対人ストレスの少ないネットショップ運営。体を動かせるキッチン業務。スキルを活かせるWebデザインや動画編集。
地下鉄駅直結で天候を気にせず通える立地。気分の波を理解してくれるスタッフ。シェフが作る温かいまかないランチ。
一歩を踏み出すのが怖い気持ち、よくわかります。
でも、まずは見学だけでもしてみませんか。
「自分にもできるかもしれない」
そう思えるきっかけが、きっと見つかるはずです。
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